『要点のない話』より『ポイントを突いたスピーチ』をしてみたいー医療関連経営(男性)

最近問い合わせが増えているのは、「ブレークスルーのウェビナー基礎コースは、どんな方が受講しているのか」という質問だ。本メディアをご覧の方の中にも気になっている方が多く、よく問い合わせをいただいている。

そこで、今回は、本コース受講生の中から、医療関連企業の経営者、宝部さん(仮名・男性)についてご紹介しよう。

ウェビナー基礎コースの受講メリットについては、以下で解説しているので、併せて読んでみてほしい。

ブレイクスルー講座を受けての一番の収穫は、自分の話がポイントがなく、ダラダラと続く自慢話的なものだと気づいたことだった。これからは、構成を意識して、要点を突いたスピーチをするように改善していきたいと思う。それには、自分のワンビックメッセージとは何かを常に明確にするようにしたい。

ブレークスルーウェビナー基礎コース受講イメージ

医療事業経営:宝部さん(仮名・男性)の場合

宝部さんは、20代で医療資格を取り、自営業として開業し、現在は、10人ほどの医療スタッフを抱えている。その成功を基盤にして、更なる他業種展開を試みている。

受講経緯:

今までスピーチのやり方をいろんな人に尋ねたり、YouTubeなどで一人で学習してきたが、もっと本格的にプロの技を習いたいと願うようになり、ネットで検索して、すぐに申し込んだ。

受講理由:

朝のミーティングでスタッフと打ち合わせたりする時に、一体感を創造したり、働く意欲を刺激したりしたいと考えるようになった。また、学会でも発表する機会もあるので、少し本格的にスピーチを習ってみようと思った。

受講レポート

受講前と受講後で何が変わったか?

「ただ何も知らずにスピーチするのと、きちんと学んだ上でスピーチするのでは、雲泥の差がある」と感じた。今まで、自分は何も知らなかったと反省し、自分の話は、ダラダラと長く、まとまりがないので、そこを改善したいと思うようになった。

講義で面白かった点は?

 最後の週に、実際の世界スピーチコンテストでの優勝者のビデオを見た時、「これが世界のレベルか!」と感動し、こういうスピーチを自分もしてみたいと思った。

講義で難しかった点は?

 自分の考えを簡潔にまとめる作業が難しいと感じた。「あれも話したい」「これも話したい」と考えが色々浮かんできて、自分としてはどれも重要だと感じるが、聞く相手にとっては、それは必ずしも重要・聞きたい内容だとは限らないことを知った。どれが相手にとって重要で、聞きたい内容なのかの判断が難しいと思う。特に、ワンビックメッセージ(話の重要ポイント)を考えるときに、たくさんの要素を盛り込みすぎてしまい、20語まで削ぎ落とすことは自分にはできないと思ったが、講師のおかげで、そのヒントがつかめた。

この技術を使って実現したいことは?

 学会での発表や、毎日のスタッフとのミーティングなど、人に伝える機会がある時に、ぜひ活用したい。特に自分は「話が長い」と言われるきらいがあるので、注意したいと思う。

講師の気づき:

スピーチの目的と聞き手の対象を明確にすることが大切

 宝部さんからスピーチ原稿をもらって校正したことがある。さらにセミナー受講中、1分間スピーチをしてもらった(実際には5分だった)。それらを見て、よかった点は、自らの熱意・人柄を伝える技術をすでに持っていたことだ。聞いていて何か心がホッとした。しかしながら、改善点としては、少し話が整理し切れてないために、ややもすると「自慢したいのか?」という印象を聞き手に抱かせてしまう、という点であり、それが多少気になった。

 また、面白いストーリー・自らの失敗談などを紹介して、楽しい雰囲気を出す一方で、そのストーリーを通して何を言いたいのか、ポイントがはっきりしないために、単なる体験談・おもしろ話で終わってしまっていた。

 このことを通して、スピーチを準備する時の3つの大切なポイントを思い出した。

  1.  聞き手中心目線
  2. ワンビックメッセージを明確にする
  3. 目的を明確にする

1、聞き手中心目線

・「聞き手は誰か」

 聞き手はどんな人たちかをあらかじめ把握した方がいい。それによってメッセージの内容が変わるし、曖昧なものが明確になる。聴衆に問いかけをするにしても、聞き手の年齢層なり、性格なりの背景・考え方などがわかっていないと、的外れな質問に終始してしまう。例えば、ある時は一般を対象にした感じ、ある時は20代の青年層を対象にした感じで聴衆に問いかけたとしよう。すると聞き手は少し混乱し、自分とは関係のない話、と捉えてしまうかもしれない。

 もちろん、あらゆる層を意識したやり方もある。しかし、まだ慣れないうちは、聞き手層を絞ってやった方が、よりあなたのメッセージが明確になり、相手に伝わりやすくなる。

 また、言葉が対象を絞ることもあるので注意が必要だ。例えば「大器晩成」という言葉を聞いた時、「自分に対して発っせられた言葉だ」と感じるのは比較的若い世代の人であり、もしあなたの聴衆に年配の人が多いのであれば、この言葉を使って彼らの胸を打つことは難しいだろう。つまり、ターゲットによって選ぶ言葉を変えなくてはいけないのだ。

 もし社員に朝一言言うためのものなら、社員の気持ちを配慮した内容が一言でもあると、より感動を呼べ、社員の理解力が深まる。

・「聞き手にとってどんなメリットがあるのか」

 このことを明確にイメージしてスピーチを準備することで、いわゆる「オレオレスピーチ」、聞き手不在の何の為の話にもならないスピーチを避けることができる。

 聞き手のメリットを考えないスピーチだと、相手が置き去りにされてしまい、自分の言いたいことだけを言って自分だけ清々している状態になってしまい、その結果あなたのスピーチが自慢話に聞こえてしまうのだ。

 もし、ストーリーをたくさん紹介するなら、そのストーリーを聞いて、聞き手はどんなメリットがあるのか? を明確にしよう。例えば、もしあなたが失敗談(ex; 「みんながよくやる失敗は実は私もたくさんしてきた。例えば…」のような)を披露すると決めたら、そのメリットとは、それを聴衆が聞くことで、共感を得られ「自分もきっと大丈夫だ」という励まし・やる気がもらえる。これが一つ挙げられるだろう。

 だったら、あなたはそのメリットを意識して、「だからあなたも大丈夫」というメッセージを明確に言葉に出して伝えると、より相手の胸に刺さるスピーチができる。そのことによって「なぜそのストーリーを紹介したのか」というポイントが浮かび上がり、よりストーリーの魅力が引き出されるのだ。

2、ワンビックメッセージを明確にする

 その浮かび上がったポイントを、明確なワンビックメッセージにして各所に盛り込むとよりメッセージ性が出て、さらに良くなるはずだ。

 「ワンビッグメッセージ」とは、自分の一番伝えたい内容であり、それを短く的確な言葉でまとめたものを、私たちブレイクスルーメソッドではそう呼んでいる。日本語なら20語以内、英語なら、10 words 言い表すことを目標にすることが成功の秘訣だ。

 例えば、上記の例のような場合、「だからあなたも大丈夫」をワンビックメッセージにして、オープニングやクロージングに散りばめる。そして、それに関連するストーリー・失敗談を3つくらいに絞って紹介する。そして、最後のクロージングで

「これらの3つのストーリーの中でいつも私の心の支えになった言葉がありました。それはXXです。あなたにも、似たように人生を支えてくれた言葉があるはずです。それを教えてください」

などと締めくくれば、印象的で感動的なスピーチに仕上がることだろう。

3、スピーチの目的は何か

 スピーチの目的が自慢話をすることならば、大いに自分中心で、言いたいことだけを言えば、自分は満足することができる。しかし、相手にとっては、多くの場合、そういう話は嫌味に聞こえ、そもそも聞いてもらえない。第一、普段のおしゃべりだったらそれも許されるだろうが、スピーチだったらそれはもう論外だ。なぜなら、おしゃべりとスピーチはその性質が全く違うものだからだ。

 では、普段のおしゃべりとスピーチの違いとは何だろうか?

 そう、それはすでにお気づきの通り、スピーチにはなんらかの目的があるということだ。だからスピーチには構成があり、何らかのメッセージがあるものだ。

 では、スピーチの目的とはなんだろう?

 一般的に大きくまとめて、5つある。PAINTと呼ばれ、

  • Ppersuasion):相手を説得したい
  • Aaction):相手に行動を起こしてもらいたい
  • Iinspire):相手を啓発したい
  • Nnotification):相手に告知したい
  • Tthink):相手に考察・内省してもらいたい

 自分がスピーチを通して達成したい目的は、何か? これを常に意識しながらスピーチを準備することで、

  • メッセージ性が強化され、
  • 「何が言いたいのか分からない」という聞き手の困惑を避ける

ことができる。

 また、この目的次第で、構成や使う言葉が変わってくる。例えば、クロージングの言葉は、

  • 行動喚起が目的なら、行動の呼びかけ
  • 啓発が目的なら、なんらかの励まし、引用句の紹介

という感じに変わる。

 だから、自分のスピーチの目的が何か? を明確にし、常にそこに立ち返ってスピーチ原稿を書くことが必要になる。そのことで、相手に伝わるスピーチが可能になる。

グローバルに活躍するには英語力ではなくスピーチ力の養成を!

一つのスピーチには一つのメッセージしか言ってはいけない

 どんなに英語力があっても、ダラダラと言いたいことばかりを述べるだけでは、誰も聞いてくれない。内容を詰め込み過ぎてしまうと、自分が伝えたいことが伝わらない。だから、一つのスピーチには、一つのメッセージ、一つの目的を原則にして準備する必要がある。

 しかし中には、たくさん情報を与えた方が、相手にたくさんの選択肢や、判断材料を与えることになるから、その方が親切だと考える人がいる。

 だが、一部の人を除き、一般の聴衆はあまり情報が多すぎると、判断がつかなくなり、逆に、あなたが何を言いたいのか分からなくなってしまうのだ。結果、聞いた後、何も残らなくなり、あなたのスピーチの目的が達成されなくなってしまう。

中心となるメッセージを一つに絞るには訓練が必要

 だから、何を言うべきか、何を言わないべきか、あらかじめ整理しておく必要がある。相手のニーズに合わせて、同時に、自分の言いたいことを整理し、明確にすることが重要になる。中心となる自分の目的は何か? メッセージは何か? それを研ぎ澄ますことが一番大切だ。この整理がされていないと、聞き手は、困惑するだけだ。

 この整理作業そのものには最初は時間がかかるし、ある程度、訓練が必要である。特に、過去にそれを習慣化してこなかった人には、今までの癖を直さなくてはいけないので、適切な訓練とそれを習慣化できるようなセミナーなどの受講をお勧めしたい。

 グローバルで活躍しようと思うと「まず英語を!」と思うかもしれない。しかし、英語を頑張るより、上記のように自分の内なるもの(メッセージや目的)を明確にする作業を習得する方が先決だ。つまり、それがそのままスピーチ力の向上を意味する。

 スピーチ・プレゼン?と聞くと、中には、「関係ない」と思う方もあるかもしれない。しかし、基礎コースで教えているのは、聞き手の性質や文化の違いを理解した上で、効果的な表現手法(言語・非言語両方)を臨機応変に用い、伝え、動かす為の知識と具体的な手法だ。例えば、ワンビックメッセージを意識したスピーチ作りを訓練することが手法の一つ。このことで、言語の壁を超えて、分かりやすい、誰にでも受け入れやすい、誤解を生じさせないコミュニケーションを生み出せる。

 あなたがグローバル市場に出た時、最も顕著に表れるのが、異文化間における誤解といった、コミュニケーション上の課題だ。そのコミュニケーションの問題を解決するには、スピーチ作りのコツ、スピーチ力を磨くことが助けになる。グローバル人材に必要な知識と具体的なメソッドを習得し、スムーズに伸ばし成長していくのに、ブレークスルーのウェビナー基礎コースが、大いに役に立つだろう。

併せて読みたい

ウェビナー基礎コースの受講メリットについては、以下の記事でご紹介しているので、気になる方はこちらも併せて読んでいただくと、より理解が深まるのでおすすめだ。

ブレイクスルー講座を受けての一番の収穫は、自分の話がポイントがなく、ダラダラと続く自慢話的なものだと気づいたことだった。これからは、構成を意識して、要点を突いたスピーチをするように改善していきたいと思う。それには、自分のワンビックメッセージとは何かを常に明確にするようにしたい。

ブレークスルーウェビナー基礎コース受講イメージ
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