自分らしさって何?個性がない?覚えてもらえない?自分イズムを見つけるヒント

「信元夏代のスピーチ術」編集長 信元です。

私がまだプロフェッショナルスピーカーになる前、ありとあらゆるスピーチトレーニングを受けまくっていた時です。

スピーチコンテストの元世界チャンピオンのダレン・ラクロイに言われた言葉が印象に残っています。それは、「自分イズム」を見つけろ、ということ。ようは、「自分らしさ」ということなのですが、夏代イズムはどういうものなのか。

そうダレンに問われた時、私はそれがどうやったら見つかるのか、全く分かりませんでした。

自分イズムがある人、とはどんな人?

皆さんが知っている著名人で、「あの人は自分イズムがあるなあ」と思う人は誰でしょうか。

自分にしかない世界を持つスティーブジョブス

ありきたりな例ではありますが、スティーブジョブズはイズムがあったなあ、と思います。実は何百回もリハーサルを重ねているのに、本番ではリラックスした会話調のトーン、徹底的に削ぎ落とされたプレゼン資料、黒のタートルネックにジーンズという服装まで、スティーブジョブズにしか繰り広げられない世界観がありました。彼のプレゼンについては数々の本にもなっていますから、世界中の人たちが真似をしたい、と思う理想のスピーカーなのだと思います。

でも、どんなに素晴らしいスピーカーだったとしても、誰かの真似、では、「自分イズム」は生まれません。

自分イズムがある人、とは、誰かの真似ではなく、自分らしさを活かしたスタイルを持った人、と言えるでしょう。

私がプロフェッショナルスピーカーとしてトレーニングを続けてきた中で、自分イズムが浮かび上がってくるための方策を二つ、見つけました。いづれも時間をかけて積み上げて行かないといけないことではありますが、皆さんの自分イズムを探し当てるヒントとなれば幸いです。

自分イズムを探し当てるヒント その① “Make BIG Choice”を続ける

まず一つは、Make BIG Choice、を続ける、ということです。

Make Big Choicesとは?

Make BIG Choices、というのは、スピーチ構築をしている最中、そしてリハーサルの時、思いっきり、普通だったら選ばないチョイスをあえて思い切って選んでみる、ということです。

そうするとそこからダイナミックかつ自分らしいスタイルがふと生まれてくるんですね。人生においても、何か自分の殻を破って大きな挑戦をしたら、新たな自分が見つかったり、自分の信念を改めて確認したり、ということってありますよね。そんなイメージです。

聞き手を“TALL”させるのに、効果的なMake Big Choices

スピーチ・プレゼンは情報のエンターテイメントです。あなたのスピーチ・プレゼンによって、聞き手は、TALLされなければいけません。

TALL、とは、

Think

Act

Learn

Laugh

つまり、あなたのスピーチ・プレゼンによって、考えさせられ、行動喚起させられ、学び、そして楽しんで笑う、という要素が必要だ、ということです。

TALLなスピーチを行う話し手は、パフォーマーでなければいけません。自分はパフォーマーだ、という視点を持った時、普段の会話と同じ調子でスピーチをしていたら、聞き手をTALLできるでしょうか。難しいですよね。パフォーマーがただのスピーカーと大きく異なる点は、聞き手の反応を引き出すために、戦略的にデリバリーを際立たせる個所を計算しつくしている、という点です。

「えっつ」ではなく、「ええええっ!!!」

どういうことかというと、実際には、「えっつ」と驚いた、くらいのところを、驚きを際立たせて、「ええええっ!!!」とデリバリーしてみる、或いは、「えぇぇぇ…??」とデリバリーしてみる、など、大げさにするところを色々と試してMake BIG Choicesしてみる、ということです。

ただし!人はやっぱり自分らしさの枠をはるかに逸脱してMake BIG Choicesすることはできないようにできているんですね。たった一つの、「えっつ」という表現でも、とても慎重な人なら、静かな声でちょっとだけ眉をひそめて「えぇぇぇ…??」になるでしょうし、感情の起伏が激しい人なら、表情も声も大きく「えっ?!ええっ!?!?!?!?」になるでしょうし、もっと控えめな人なら、「えっ…」となるでしょう。

自分の性格や強み、言動パターン、価値観などと照らし合わせながら、そこを引っ張り上げていく、とイメージしてください。それがMake BIG Choicesです。

例えばスライド無しでプレゼンする、など、様々なことがあなたにとってのMeke Big Choicesになる

更に、Make BIG Choicesは、単にデリバリーの中で何か大げさにやってみることだけではなくて、あえて物議をかもすようなステートメントを投げかけてみたり、問題提起をしたり、ということかもしれません。あるいは、これまでスライドを必ず使っていたけれども一切スライド無しでやってみる、ということがあなたのMake BIG Choicesかもしれません。

Big Choicesかの判断は、実行するのに勇気が必要!かどうか

どんなBIG Choicesができるのか、是非考えてみてください。もし、これかな、と思うアイデアが出た時に、ドキドキしないようだったら、まだBIGではないということです。ちょっとした躊躇やドキドキ、ホントにこれでいいのかなという不安、勇気が必要!など、そんな気持ちが出てきたら、それがBIG Choicesです。

自分イズムを探し当てるヒント その②フィードバックを受ける機会を増やす

もう一つは、フィードバックを受ける機会を増やす、ということです。

フィードバックをうける重要性

スピーチ・プレゼンは聞き手のためにするものです。主役は話し手ではありません。だからこそ、自分一人で練習するのではなく、聴衆の立場に立って聞いてくれる信頼できる人たちの前でリハーサルをして、フィードバックをうけることは非常に重要です。

ただし、フィードバックの中には、役に立たないものも出て来ます。一方で、自分には見えていなかった、新たな視点も得ることができます。

自分ではなかなか気づけない、「自分らしさ」

例えば私の場合、何人かから繰り返し言われたことは、「あなたのスピーチスタイルは、表情が豊かでとてもダイナミック」、そして、「立ち姿がきれい」というフィードバックです。そこで初めて、「私って表情が豊かなんだ」ということに気づいたと同時に、私は競技ラテンダンスも長年やってきましたから、やはりダンサーの名残というか、所作がきれい、というところも私だからこそ出来るスタイルなんだな、ということに改めて気づかされました。

他人から見た自分、に自分イズムのヒントが隠されている

他人から見て「この人の特徴はこれだな」と感じてもらったことこそが、自分イズムに使えます。ですから、是非、信頼できる人数名に見てもらいながらリハーサルを行い、始める前に、フィードバックポイントとして「私らしさはどんなところにあると思うか、という観点でフィードバックをください」と依頼してみて下さい。これはフィードバックをする側にとってもチャレンジングな質問ではありますが、このフィードバックポイントを事前に伝えて置いたら、フレッシュな視点で何か見つけてもらえると思います。それを繰り返していくと、「自分イズムってこれかな」というのがきっと見つかっていくはずです。

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