人前で話す自信がない日本人がまず知るべき「So What?」

信元夏代のスピーチ術」編集長 信元のアシスタントをしています、細井郁代(ホソイ イクヨ)です。

「スピーチ」「人前で話す」と聞いて緊張する、自信がない人は何故そうなるのでしょう。

(日本でトップセールスだった私も、ニューヨークに来にきてからは、うまく人前で話せない、というジレンマに悩まされています。)

「スピーチ」「人前で話す」と聞いて緊張する、自信がない人の理由

なぜそうなるかというと

「私なんかが人前で話すべきことはない」

「人前で話すのは(自分より)特別な人たちでなければいけない」という思い込みです。

これを一言でまとめれば、「自意識過剰」ということかも知れません。この感覚は日本人ならみな少なからずあるのではないでしょうか。

さて、私はブレイクスルースピーキングのアシスタントとして、当メディア編集長の夏代さん(と呼んでいます)が、2013年から出場しているトーストマスターズのスピーチコンテストの、2019年度NY州大会を見に行きました。スピーチコンテストを見るのは人生で初めての経験です。

トーストマスターズでは毎年春に、会員によるコンテストが行われます。コンテストは勝ち残り方式で、クラブコンテストから始まり、優勝者1名のみが代表として地域の予選に進み、最後は世界大会まで進みます。世界大会での優勝者は、”World Champion of Public Speaking”と呼ばれています。ニューヨーク州は、世界中で3番目に大きな地域といいますから、この州大会決勝で準優勝した夏代さんの実力は、皆さんも想像できることでしょう。

コンテスタントスピーチの3つの特徴

私が初めてスピーチ大会を見てわかったことが3つありました。

1.上手に話し、相手を魅了するハイレベルなスピーカーは私たちと同じようなフツーの人たちだ、ということ。

もちろんここは多様性あふれるアメリカ、様々な肌の色の人がいますし、国籍や人種も様々です。私の目の前の舞台に立つスピーカーの皆さんは、そんな多様性を垣間見れる方々で、普段は仕事をし、家庭があり、子供がいたり、きっと恋愛を楽しんだり、冷静に考えると私たちと何も変わらない方々でした。

まるでモデルのような容姿であるわけでもなく、凡人離れしたオーラを放っているわけでも、何か特別なモノを持っているわけでもない。私たち同様に日々の日常生活があり、自分の人生を豊かに幸せに送ろうというポジティブな方々であるということ。

2.2つめは、そのフツーの人たちの話す内容は、「特別」ではなく、ごくごくフツーの日常のフツーの話であること。

スピーチが始まる前、いったいどんな話をプロのスピーカーの方々はするのだろうと興味津々の私の予想は、きっと人とは全く違う経験談、誰もが驚いたり、誰もが羨ましいと思うような、そんなある意味現実離れした内容なのではないと予想していました。

しかし実際は全く違う展開で、まるで等身大の内容ばかり。聞きながら思わず自分の出来事や経験、人生に重ねながら聞き入っている自分がいました。身近で似たような経験がある内容だからこそ、気持ちがグッと入る。そんな内容ばかりでした。

3.ただし、1点フツーでない「特別」がある、ということ。

コンテスタントの生のスピーチを聞いた時、鳥肌が立ちました。はっきりと感じたことは、会場の空気や雰囲気が一体になっているということです。スピーカーとオーディエンスが一体となっている気がしました。

次にどんな話が、どんな展開が来るのかオーディエンスみんなが待ち構え聞き入っている。

ただ笑いあり、ただリアクションありではなく、スピーカー自身が人前で魅力的に話す手法を使って、オーディエンスをしっかりキャッチし、まるで誘導するかのように空気をコントロールしているようにさえ感じました。

 

スピーカーや内容はフツーのことですが、聞いていて退屈ではなく、むしろ大変面白く、聞いていてグイグイ引き込まれること。そこに一点キラリと光る「特別」があることに気づきました。

ただ、その「特別」は彼らの生まれ持った才能ではなく、知識と訓練で得た技術、つまり、私たち人前で話すことに自信のない人と違い、人前で魅力的に話す手法を知っている、ということでした。

 

得意ではなかったスピーチからのスタート

彼女の著書「20字に削ぎ落とせ」に書かれていますが、読んでみて一番驚いたのは、彼女は最初からスピーチ上手ではかった、ということです。

日本人唯一のプロフェッショナルスピーカーでスピーチの権威トーストマスターズのNY州決勝で準優勝、多くの方のスピーチのコーチングをされ、当スピーチメディアを運営する輝かしい経歴を持つ夏代さんは、特にスピーチが得意な日本人でも、英語が堪能なバイリンガルだったわけでもなく、初めは留学先のアメリカの大学のゼミの簡単な自己紹介で頭が真っ白になっていた。

この事実は驚きでした。

スピーチ大会に出場する人たち、ましてや夏代さんのようにそれを職業にしている方は総じてある程度人前で話すのが得意・好き、と思い込んでいました。

話すのが好きで、得意でスピーチコンテストの世界に入ったのではなく、苦手だった所がスタートラインだった。

彼女のすばらしい点は、苦手を避けるのではなく、それに立ち向かい、克服したこと、それだけでなく、その世界のトップにまで上り詰めた、ということでしょう。

さて、彼女のスピーチで、人前で話す自信がない私たちが注目すべきポイント。

それは、苦手を克服する大きなターニングポイント「So What?(それが何?)」

「So What?(それが何?)」

3分16秒~ターニングポイントとなる「so what ?」についてのスピーチ(動画「Toastmasters 2019 District 46 Final- 2nd place winner」より)

スピーチ原文(日本語)

アメリカの大学に留学したての頃のこと。英語力で自信喪失して部屋に閉じこもってばかりいたところ、男子学生に「きみっていつも人を避けてない?」と聞かれました。

私は思わず泣き出してしまい、片言の英語で「だって英語上手くないし、話せないし……」と言いました。そこで相手がいったセリフが、

「So What?(それが何?)」

その一言で、今まで「英語がうまくないと仲良くなれない」と思いこんでいた縛りが消えて、自分から話しかけるようになったのです。

 

スピーチ原文(英語)

“I was losing all confidence; in my English, in my social abilities, even in my decision to cross the ocean to find my shining future. I felt like a water filled balloon, ready to explode. And this surfer dude popped it…..

I burst into tears. What a party spoiler. I hated myself even more. But I squeezed out my last piece of courage to say, “だって英語早いし分かんないし!“ “Huh?” “My English not good…!”

Then Nate gave me words of wisdom that changed my life.

“SO WHAT ! “

“Huh….?!?!”

But then I realized, I was the one, the only one who was limiting myself from shining. ”

※原文提供:信元夏代

私たちのように人前で話すのが苦手で躊躇してしまうあなたの心にぐっと響きませんか?

 

立ち振る舞いや技術的なことが素晴らしいのは当然ですが、その内容から、彼女が特別な日本人ではなく、ごくフツーの日本人と同じ感覚の方で、その方が魅力的なスピーチをして優勝までしている、ということに感動すると思います。

人前で話す自信がないと思っている方にとって勇気が沸く、素晴らしい内容ですので、スピーチの技術云々はさておき、是非ご覧いただきたい動画です。

動画は、全編英語ですが、日常英会話がある程度できる、または英語でお仕事をする方でしたら、理解できるレベルの英語で話されています。

ニューヨークでコンサルタント会社の代表として、またスピーチのコーチングのプロ、ブレークスルースピーキングの代表として、バリバリ仕事をされる夏代さんの語彙は1万語、英語圏では8歳程度の語彙力だそうです(ネイティブスピーカーの語彙は3万語前後と言われています)。

この記事を読んでいる方には、もっと語彙力のある方もいらっしゃるかもしれません。

 

彼女のスピーチを見ることで

「自信がない私」「苦手な私」の克服の第一歩は「So What?」から始まるのではないか、ということに気づくと思います。

もし苦手なあなたが仕事で人前で話さなければならない機会に直面したら、まずは「So What?」と思ってみてはいかがでしょうか。

それが、私を含め、苦手克服の第一歩だと思います。

 

さて、これを踏まえ、彼女のスピーチを最初からご覧ください。

[最初からの動画はこちら]

※動画:「Toastmasters 2019 District 46 Final- 2nd place winner」

こんなに自信に満ち溢れ、魅力的に話す方が、最初は苦手だったとは信じられません。

彼女の過去と現在から、あなたも練習すれば自信のない自分を克服できるかもしれない、それだけでなく、人前で話すことが得意になるかもしれない。

と思えてきませんか?

NY州大会で、他の参加者の方に実際お話する機会がありましたが、夏代さんを含めスピーチ大会参加者たちが魅力的に、自信を持って、流暢に話すのは、知識と訓練の賜物でした。

今自信がないと悩んでいるあなたがトップスピーカーになるのも夢ではないのです。

この記事を読んでいる方の、目的はさまざまだと思います。

ただ、どんな目的でも自信がない、から一歩踏み出すのにこの夏代さんの力強い言葉

「So What?(それが何?)」

が、きっとあなたの苦手意識克服の第一歩になることでしょう。

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