笑いには間が大切!ストーリーにユーモアのスパイスを取り入れる5つのコツ

もしあなたが世界一面白い話を知っていたとしても、それを面白おかしく伝えられなかったらユーモアあふれるスピーチはできない。重要な部分が抜けていたり、オチを間違えてしまうのは、ありがちなミスだ。そこで今回は、こういうミスを避けて、あなたのストーリーに、ユーモアのスパイスをうまく混ぜて伝える5つの基本をお伝えしたい。

1、話の構成。仕込みが重要

聴衆が面白い話を面白いと感じるには、仕込みが大切。

  • 状況設定
  • オチのキーワードを仕込む
  • 最後にオチの文。

 まずは、状況設定をしてから、その中にオチのキーワードを仕込み、最後にオチの文が来るように考える。

たとえば、こんな感じだ。

 読み書きができない太郎は、ある日、清掃係の仕事に申し込み、面接を受けた。しかし、その面接官は彼が読み書きできないことを知って雇わなかった。

 仕事がなくて追い込まれた太郎は、叔父さんから少しばかりのお金を借りて、露店で果物を売る商売を始めた。やがてそれは大きく成長し、チェーン展開をする大きなビジネスにまでなり、やがて彼は金持ちになった。

 ある日、太郎が銀行でお金を預け入れようとした時、支店長が話しかけてきた。

「教育を受けなかったにもかかわらず、ここまで成功されたあなたは素晴らしい。もし、あなたが学校へ行ってたとしたら、何をしてたと思いますか」。

「そうですねぇ!」太郎は応えた。「仕事は。。。清掃係!ですね!」

 この話は、ゲラゲラ笑えるような話ではないが、しっとりとした味わい深い面白さがある。その雰囲気を醸し出す状況設定は、太郎の仕事探しの場面だ。そして、オチのキーワードは「清掃係」。オチの文は、「そうですねぇ。仕事は清掃係です」の部分。

 読み書きができなくてもできるであろう仕事を、教育がないことを理由に落とされてしまったことを強調しておく。

 清掃係というキーワードが最初に紹介されているのが重要で、もし、キーワードが最初に来なかったら何が面白いのか分からなくなる。

2、言う前と言った後の間の取り方

 オチを言う前に必ず間を取ることが何よりも大切だ。一息吸うことで、聞き手の中に緊張を高めさせる。そしてこの間こそが、「何かこれから重要なことを言いますよ!」というサインになり、聞き手はあなたのセリフに注目せざるを得なくなるのだ。

 そして、オチを言い終わった後の間も大切。間によって、聞き手がオチを消化し、そこにユーモアがあることを見出し、それに反応する機会が与えられる。だいたい心の中で3秒数えるといいだろう。

 原稿を書くときは、わざと改行したり、句読点を入れたりして、

「そうですねぇ!」太郎は応えた。。。。「仕事は。。。清掃係!ですね!。。。」

のように書くと良い。対照的に、

「清掃係ですね!」と太郎は応えた。

では、よくない。セリフの順序が変わっているし、間もおいていない。ほんの少しの違いだが、これだと笑いは起こりにくい。なぜなら、間がないと、たとえ面白いと感じてくれていても、彼ら自身が笑う機会を失ってしまうのだ。これは非常にもったいない。

3、自分で笑わない

 よくオチを言う前に、自分で笑ってしまう人を見かけるが、それは自画自賛をするようでみっともない。それに、もし、聞き手がそれを面白いと感じない場合、あなたが笑ってしまうことで余計シラけさせてしまう。リハーサルを何回もすることで、これは避けられる。

4、予告をしない

 「すっごく面白い話があってね。。。」「この笑える話、聞いたことある?」

などと最初に言ってしまうのも良くない。そうするとどんな面白い話でも、聞き手のハードルが上がってしまって、面白くなくなってしまう。中には、「俺は絶対笑わないぞ」と決心してから聞く偏屈な人もいるかもしれない。

 面白味というのは、常に「意外性」から生まれるものだ。いい意味で相手の期待を裏切り、新鮮な驚きを与えないといけない。それには、面白いことを期待させないことが重要で、「こんな面白いことが来るよ!」と予告してしまえば、自ら意外性を奪っていることになり、相手に新鮮な驚きがなくなってしまう。

5、リハーサルを繰り返す

 真面目な話をするときは、多少つっかえても聞き手は話を聞いてくれる。しかし、いざ笑ってもらう時に、間違えたり、つっかえたり、噛んだりしていては、まったく笑いは起きない。だから、滑らかに話せるまで何回も何回も練習して欲しい。家族、友達を捕まえて、ちょっと練習させてもらったり、仕事の同僚に試してもいい。相手がどこでどういうリアクションをするかを観察できる。それに、間の取り方次第で笑ったり笑わなかったり、ということも経験できるだろう。ここが一番大切だ。

 何回も試していると、その話に慣れてしまって自分ではちっとも面白くないと思えてくるが、それでいい。その話を最初に聞いたときにあなたがおかしいと感じれば、きっと聞き手も同じことを思うだろう。

スピーチの成功はあなたの想い次第

 ユーモアのスパイスを加えてストーリーをより面白くするためのコツとは、話の構成を間違えないこと、間の取り方を練習すること、自分で笑わないこと、「冗談が来るよ!」と予告をしないこと、そしてリハーサルをいろんな人と何回も繰り返すことの大切さを、ここではシェアさせていただいた。

 実は、あなたの心の中で思っていることが、意外とそのまま聴衆にも転写されていることをご存知だろうか。自分自身と自分のプレゼンを信じて聴衆の前に立てば、あなたの聴衆もきっとそうなる。特に、オチを言う時は、下を向いてないで、自信を持って、相手と目を合わせて堂々と言おう。

 でも、必ず成功するという保証はない。万が一、誰もあなたの話に笑いが起きなくても、気にしなくていい。トピックがたまたまその時の聴衆の好みと合わないこともあるだろう。彼らがたまたま疲れていたり、やる気がなかったりする時もある。マイクの調子が悪い時もある。突然誰かがオチを察知して、言ってしまうことだってある。

 もし、一切笑いが起きなくても、そのまま何もなかったかのように進んでいけばいい。あたかも、「実は真面目な話をしていたんです!」のような態度でその後も振る舞えばいい。聴衆はきっと何も気づかず、あなたのその態度を受け入れてくれることだろう。

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