第三回:スピーチ構成の前にすべきこと

前回の「第二回:異文化の人々にも響く伝え方」では、グローバルパブリックスピーキングで必要な力、コミュニケーション適用力の習得方法をご紹介しました。第三回では更にビジネスプレゼンや会議など現場で活用できる、スピーチ構成のポイントをご紹介します。

スピーチ上達は目的を知ることから

スピーチをする際、どんな目的でスピーチを行いますか?

説得したい、情報を伝えたい、買ってもらいたい、視野を広げてもらいたい、何か改善してもらいたい、反対意見から賛成意見になってもらいたい、感動を与えたい、行動喚起をしたい、など、色々な目的があることと思います。

スピーチの目的は、「スピーチを通して聞き手に何らかの影響を与えたい」ということ

でも、スピーチの目的をひとことでいうならば、「スピーチを通して聞き手に何らかの影響を与えたい」、ということだと思います。
ではスピーチをする際、大体最初にすることは何でしょうか?ほとんどの人は、まず原稿を書き始めたり、パワポを開きます。

でも考えてみてくださいいきなり原稿を書き始りパワポを作り始めたら、「聞き手が何を求めているのか」ではなくて、「自分が何を言いたいのか」に偏ってしまうと思いませんか?自分視点では、「相手に影響を与える」ことは難しいでしょう。

「聞き手に何らかの影響を与える」鍵は「聞き手視点」

いいスピーチの基本「聞き手視点」。その為に必要な準備を、ブレークスルーメソッドTMではマーケティング戦略を応用。

ブレイクスルースピーキングでは常々、「聞き手視点」が大事、とお話ししています。

それはスピーチをマーケティング戦略に置き換えて考えてみると分かりやすいと思います。

マーケティングの戦略設計をする際、何から始めるか、考えてみてください。自分が作りたいなと思い立った商品を、いきなり本格販売したりするでしょうか?しませんよね。

対象となる市場やターゲット顧客の調査や分析をまず行って、市場性やニーズ、顧客の行動パターンなどをよく知ることから始めるはずです。また、商品のテストなども行うはずです。

マーケティング戦略と同様、スピ―チは構成前にしっかりと相手の「調査・分析」をすることが重要

スピーチも実は同じなんです。

構成を考える前に、マーケティングでいうところの、「調査・分析」のプロセスが、非常に重要なのです。

「感動させる」「説得する」「情報を伝える」などなど、色んな「スピーチの目的」が挙げられましたが、その目的を果たすためには、スピーチ構成上、どんな戦略を立てたらよいのか、更にその前に、どんな相手に対してメッセージを発するのか、をしっかりと考えることが、「聞き手視点」につながり、すべての「良いスピーチ」の基点となります。

ブレークスルーメソッドTMの「聞き手を知る4つの質問」で、聞き手視点を実現。

この「聞き手視点」は、分かっていそうで、ついつい忘れてしまいがちです。
ブレイクスルーメソッドでお伝えしている、「聞き手を知る4つの質問」をご紹介しましょう。

その① 聞き手は誰か?

相手はクライアントなのか、同じ部署の人間なのか、投資家なのか、あるいは講演会に集まる会員たちなのか、どんな対象でしょうか。さらに、表層的なデモグラフィクスにとどまらず、深層心理まで仮説を立てられると、もっと聞き手への理解が深まります。

たとえば、その聞き手はどんな課題・問題を抱えていて、それに対してどんな意識を持っているのか、何に興味があるか、心が惹かれるツボはどこか、どんなライフスタイルを送っているのか、趣味嗜好は何か……などです。

ですから、スピーチの構成を始める前に、まず、マーケティング戦略をゼロから設計するときのように、調査・分析し、それに基づいてどんなメッセージを構築していくのか、しっかり考えていきましょう。

その② 聞き手へのベネフィットは何か?

その話を聞いて、聞き手にとってのベネフィットは何でしょうか。
生き方についてインスパイアされることなのか。新しい製品を手に入れることで便
利な生活に導かれるのか、得するヒントが得られるのか。
聞き手にとってプラスになることを書き出してみましょう。

その③ なぜあなたなのか?

ほかでもない、なぜあなたが話すのかという理由を自問してみてください。

あなたがその製品を開発に関わっているから熟知しているのか、あなたが体験したことから得た気づきなのか、自ら情熱を賭けているチームワークなのか。

その答えを書き出してみましょう。

その④ 聞き手にどうなってもらいたいのか?

そして4つめの質問が、その話を聞いた相手に、どう動いてもらいたいのか、です。

ミーティングで、なんとなくまとまった気がしたけれど、デスクに戻ってみたら、はて、それで自分は何をすればいいのかと思ったことはありませんか?

特にビジネスの場合、「次」につなげることが必須です。たとえば、ポテンシャル顧客なら意思決定へ。社内なら各人がタスクを理解して率先して動くといったように「次」につなげる必要があります。

スピーチ/プレゼンが終わったあと、聞き手に取ってもらいたい「ネクストステップ」と考えてよいでしょう。

聞き手を知る4つの質問チートシート

  1. 聞き手は誰か?
    誰に対して話すのか、聞き手の表層だけでなく深層心理まで探り、分析しましょう。
  2. 聞き手へのベネフィットは何か?
    聞き手にとってプラスになることを書き出しましょう。
  3. なぜあなたなのか?
    なぜあなたが話すか自問し、そこからあなたは何を伝えたいか考えましょう。
  4.  聞き手にどうなってもらいたいのか?
    スピーチやプレゼン後に相手に取って欲しい行動(ネクストステップ)を考えましょう。

まとめ

  • スピーチの目的は、「スピーチを通して聞き手に何らかの影響を与える」こと
  • スピーチの目的を達成する、良いスピーチの基本「聞き手視点」
  • スピーチはマーケティング戦略と同じ。いきなり構成からはじめない。必ず調査・分析から始める。
  • 聞き手を知る4つの質問で、「自分視点」から「聞き手視点」に。
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