【全3回】売り込まないマーケティング ②

「信元夏代のスピーチ術」編集長 信元です。

本シリーズ第一回目では、売らないマーケティングと、売り込まないマーケティングの違いについてお話ししました。

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人は売り込まれている、と感じると、逆に買いたくなくなるものです。究極のマーケティングとは、売り込まずして自然と相手からアプローチしてくれる仕組みを作ること。それは実は、スピーチ力の向上にもつながっているのです。そのご指導をさせていただいてきた方の事例を、ご本人の了解を得て、実名・実社名を開示して全3回にわたり解説していきます。

売り込まないマーケティング=ストーリーマーケティングとは?

ストーリーマーケティングは、ブランドや商品を物語性豊かなストーリーを通じて消費者に伝えるマーケティング手法です。伝統的な広告に比べ、ストーリーマーケティングは感情と共感を重視し、親しみやすいコンテンツを提供するので、「他人事」から「自分事」として捉えてもらえるようになります。ブログ記事やSNSなどのコンテンツを使って、ターゲットとなる消費者が抱える問題や隠れた欲求に対してストーリーを展開することで、おのずとブランドの存在や製品価値が印象づいていきます。ストーリーの主人公は、あなたかもしれませんし、あなたのクライアントかもしれません。あるいは、ターゲット層を代弁するペルソナかもしれません。重要なのは、ターゲット層が得たい!と思うであろうストーリーを鮮明に描いていくことです。ブレイクスルー・メソッドで言うところの、「コンフリクト」と「未来予想図」が明確に描かれていることがポイントです。

これにより、消費者との関係を構築し、ブランドロイヤルティを高める効果があります。ストーリーマーケティングの成功には、独自性、感動、シンプルさが不可欠であり、共有性の高いコンテンツが広がりを生むことも特徴です。

ストーリーマーケティングのアドバンテージとディスアドバンテージ

アドバンテージ

ストーリーマーケティングは、現代の競争激しいビジネス環境において、ブランドと顧客とのつながりを築く上で極めて重要な戦略です。なぜなら、私たちは感情の生き物であり、物語性のあるストーリーに強く惹かれるからです。

ストーリーマーケティングでは、ブランドや製品、サービスを単なる「モノ」ではなく、顧客の人生に深く関わるものとして位置づけるので、ストーリーを通じて、ブランドが持つ価値観や目指すビジョンを伝えることができ、顧客からの共感を得やすいのです。その結果、ブランドの信頼性を高めることにもつながります。単なる宣伝よりも、ストーリーは誠実さや人間性を伝えることができるため、顧客はブランドに対してより信頼を寄せるようになるのです。

さらに、良いストーリーは共有されやすく、口コミ効果を生み出します。近年のSNS効果は皆さんもご承知の通りですが、顧客が自らの体験をストーリーとして語り、他の人にも共有したくなることで、ブランドの知名度や影響力が加速度的に拡散していく力を秘めているのです。

つまり、ストーリーマーケティングは感情を呼び起こし、顧客との絆を深め、ブランドの信頼性を高め、口コミを活発化させる重要なツールなのです。

前回ご登場いただいた三奈さんは、まさにこのストーリーマーケティングの効果を熟知していらっしゃいました。

三奈さんはNuSkinの各種商品を販売されていますが、三奈さんが売っているのは「モノ」ではありません。

美齢プロデューサーとして、「10年後のあなたはもっと美しい」を実現するため、三奈さんご自身が、自分のライフスタイルや日々のルーティーンをコツコツとストーリーとして発信してきました。そのストーリーには、驚くことにNuSkinの商品はほとんど登場しないのです。

例えば、三奈さんのインスタグラムを見てみましょう。

2023年8月現在、三奈さんは65歳です。このインスタグラムの一部分を切り取っただけでも、64歳とは思えない快活さ、人生を謳歌している姿がストーリーとして見えてきますよね。美しく年齢を重ね、旅行も外出も習い事も自分の好きなことを思う存分しながら前向きに楽しく日々を過ごす。そしてそれを実現することができるのは、美と体の健康、心の健康、経済的健康に裏打ちされているからだ、というのも伝わってきます。そんな64歳にあこがれませんか?つまり、老いていくことに焦りを感じ始めた世代、かつ、仕事をしながらあともう一歩成功したいという欲求がある人たち(=ターゲット層)にとっての「未来予想図」が描かれています。

NuSkin、というと、ネットワークマーケティング、いやだな、と感じる方も中にはいらっしゃるかもしれません。

実は私もその昔、ネットワークマーケティングは毛嫌いしており、実際にNuSkinの方々数名からアプローチを受けて(つまり、モノを売り込まれて)、「私は気に入っているブランドがあるので結構です」と何度もお断りした経緯があります。

ところが、三奈さんは違いました。だいぶ前から存じ上げており、NuSkinを扱っていることも知っていましたが、何があっても一切売り込まないのです。その代わり、カラオケに行けば、”食べて痩せる”美齢食を手作りで作って持参してくださったり、自ら作る精進料理をふるまうパーティーや季節の素材を味わう会を開いて呼んでくださったり。そしてSNSでは常に、「私もこんな生活したいな」とあこがれる姿を見ていました。しかも、「ファーストクラスで飛んでこんな豪華なスイートルームに泊まっています」というストーリーは一切出てこず、三奈さんが絶景をバックにアクティブに心底楽しんでいる様子などがストーリーとして紡がれていきます。そんなストーリーの中には、ストイックに美齢ダイエットやエクササイズをしたらこんなBefore Afterになった!というようなストーリーも出てきます。が、やはり商品は前面には出てきません。

そんな三奈さんのストーリーを見ているうちに、「三奈さんがやっていること、私もやってみたい」と思うようになったのです。そこで私から三奈さんに、「何を使ってるんですか?買えますか?」とアプローチしたのです。

まるで、映画When Harry Met Sallyの有名なシーン、”I’ll have what she’s having”のようです(笑)

 

 

潜在顧客がストーリーに共感し、自分もそうなりたい、と思ってもらえる。そして潜在顧客が自ら近づいてきてくれる。

これこそが「売り込まないマーケティング=ストーリーマーケティング」の効果です。

ディスアドバンテージ

一方で、ストーリーマーケティングには、留意しておくべきポイントもあります。

  1. 長期の取り組みが必要:ストーリーマーケティングは積み重ねです。即効性を求めるものではありません。ですから辛抱強くメッセージを継続的に伝え、一貫したあなたのワンビッグメッセージ (R) が伝わるストーリーテリングを心掛けましょう。

  2. 誤解や解釈のリスク:個々の経験や背景によって、顧客はストーリーを異なって解釈することがあります。透明性を持ち、誤解を避けるために正確な情報提供を心掛けるとともに、明確なワンビッグメッセージ (R)を最初に構築しておくことが大切です。

  3. 複雑なストーリーの構築:ストーリーが複雑化してしまうと、メッセージは逆に伝わりにくくなります。ブレイクスルー・スピーキングが提唱する「戦略的ストーリー構築6つのC」に沿って構築していきましょう。

  4. 共感しない顧客もいる:すべての顧客に共感を呼び起こすのは難しいですが、効果的なマーケティングとは、たった一人の人を満足させるもの、と考えましょう。明確なペルソナ像を描くことです。そのように明確かつ具体的な「一人」が、沢山集まってきてくれるものなのです。

  5. 評価とROIへの挑戦:効果を定量的に評価するのは難しいですが、目標と成果を定性的でも明確に定め、適切な指標を使って評価しましょう。

ストーリーマーケティングは努力が必要ですが、顧客との絆を深め、ブランドの信頼性を高める力強い手法でもあります。デメリットを理解し、上手に克服して素晴らしいストーリーを継続的に展開しましょう!

最終回の第三回目では、実際にストーリーマーケティングの作り方を、三奈さんの事例に載せてお話しします。

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人は売り込まれている、と感じると、逆に買いたくなくなるものです。究極のマーケティングとは、売り込まずして自然と相手からアプローチしてくれる仕組みを作ること。それは実は、スピーチ力の向上にもつながっているのです。そのご指導をさせていただいてきた方の事例を、ご本人の了解を得て、実名・実社名を開示して全3回にわたり解説していきます。

 

 

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