相手を撃退する日本人らしい英語コミュニケーション:断る時は…

断るの、苦手?

「断るのが苦手」とお悩みの方には、耳寄りな英語表現を発見! 英語圏の人は直接的にモノを言う傾向が強いが、いつでもそうとは限らない。やわらかく断りたい時もある。そんな時に使える貴重な表現なのだそうだ。

それは例えば、映画「ローマの休日」に出てくる。映画の中で、オードリーヘップバーン扮するアン王女が言う、Noと直接言わない、でもはっきりしたNOの言い方。

アン王女が密かに街に繰り出して、最初に髪を切るシーンがあるのは覚えているだろうか。そこで、イタリア人の美容師からしつこくダンスパーティに誘われる。この時、アン王女は、

“I wish I could.”(残念ながら。。。)

と言う。そうすると美容師はすんなり誘うのをあきらめるのだ。

この表現は、日本人からすると、「行けたらいいのですが、行けるかどうかわかりません」という意味だと思われがちだ。しかし、もし、実際にそのような曖昧な断り方をしたいなら、

I hope I can.” と言えばよい。『日本人が誤解する英語』の著者マーク・ピーターセン氏がそう述べている。

つまり、このアン王女の一言 “I wish I could.” は、“I can’t come”ということをはっきり示している。「行けるものなら行きたいのですが、残念ながら私は行くことができません。ごめんなさいね」というはっきりとした意思表示なのだ。

“I wish I could”のパワー

これは予想以上に効果がある。私は、ある時ニューヨークのパーティで、翌月開かれる何かの慈善活動のイベントに誘われた。

何回も断ったつもりだったのだが、それが伝わっていなかったのだろう。私の曖昧な笑顔での「いいえ」は、相手を「まだ押せばなんとかなる」と無意識に思わせていたらしい。そこで私は、

“I wish I could.”

と同じ笑顔で言ってみた。そうしたら、なんと! 相手はすんなり引いてその場を去って行ったのだ。

またある時、オフィスのオーナーとの家賃交渉で揉めたことがあった。契約更新の時期に結構法外な値段をふっかけてきた。最初相手はこちらの要求を鼻にもかけない様子だった。しかし、私が、

“I wish I really could pay that amount.”

と言ってから、こちらの事情を話し始めたら、少し態度が軟化し、結局すべてこちらの思い通りとなってしまった。多分それまでの私は、払えるくせに言い訳を並べているだけの印象だったのかもしれない。しかし、こちらが全然払えない事情と、そのはっきりした意思が伝わったのだと思う。

日本人の心にピッタリくる英語表現

日本人は、「できません」とは言わずに「難しいですね」と言って断る。だから、これを英語に直訳して、”It is difficult.” と言ってしまいがち。しかしこう言うと相手は諦めるどころか、しつこくさらに突っ込んでくるだろう。こういう時は、仮定法を使ってみるとよい。”It would be difficult.” と言ってもいいだろうし、この “I wish I could.”  が予想以上に効果的だった。

日本人らしさを残しながらも、きちんと英語で、気持ち豊かに自分を表現することは、異文化コミュニケーションではとても大切だ。”I wish I could”というのは、日本人的な思考をそのままに、自分らしく相手の要求を退ける、素晴らしい英語表現だ。 

皆さんも機会があれば、ぜひ使ってみて欲しい。

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