積極的傾聴とは聴くだけではない②鍵となる「良い質問」の戦略的作り方

「信元夏代のスピーチ術」編集長 信元です。

前回に続き、積極的傾聴についてお話していきます。

前回のおさらい

前回、積極的傾聴を実現する3ステップと共に、積極的傾聴とは聴くだけではなく、良い質問を通し相手のプロセスを刺激することとお伝えしました。その中で、鍵となる「良い質問」をするには、まず4つの質問の種類を理解すること、質問の種類を理解すると軽い質問、悪い質問、重い質問をそれぞれ良い質問へ改善できるようになることをお伝えしました。

積極的傾聴を実現する3ステップ

積極的傾聴3つのステップ
  • STEP1:聴いていることを示す
  • STEP2:理解していることを示す
  • STEP3:良い質問を通し、相手の思考プロセスを刺激する

4つの質問の種類

良い質問/軽い質問/悪い質問/重い質問

前回の記事をまだ読まれていない方は、是非ご覧ください。

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良い質問を戦略的に作る方法1.盲点を見つける

普段から問いかける質問も相手の興味とかけ離れた質問も「良い質問」にならない

みなさんは普段、意識して良い質問を作ろう、と考えることはなかなかないのではないでしょうか。コーチ業をなさっていたり、ジャーナリストで取材をされたりする方ならある程度は経験があるかもしれませんが、毎日の生活の中では、知らぬ間に色々な質問を自分自身、あるいは相手に投げかけている、という状態ではないかと思います。

普段から問いかけている質問は、自分の中に内在している質問です。でも、そのような質問を繰り返しても、新たな気づきや行動にはつながりません。

では、相手の興味とかけ離れたところの質問ではどうでしょうか?そのような質問も、気づきや行動にはつながりません。自分が全く知らないことや関心のないことについては、人は考えることが出来ないからです。

盲点になっている質問をすることが鍵

最も気づきが得られるのは、普段から考えている内在化した質問の近くにあるが、盲点のようになっていて、そのような観点からは考えたことのない、というような質問です。

良い質問を戦略的に作る方法2.
「3つのV」を使って相手の話を聴く

良い質問とは、答えやすく、かつ、「気付き」がある、という点が特徴でした。

良い質問とは

一言で言うならば、良い質問とは、「相手が自分から進んでそのことを考えて答えたくなり、かつ、答えた先に気付きや行動がある質問」、のことです。

「良い質問」ではない質問には、「軽い質問」、「悪い質問」、「重い質問」があります。

※前回の記事『積極的傾聴とは聴くだけではない!①積極的傾聴を実現する3ステップ』より

 

気付きというのは、それまでに得た知識の蓄積や、考えたことの延長線上にあるものです。

ですから、良い質問を作るための効果的な方法は、本人の中で内在化している質問に近いけれど、「盲点」のように見逃しているポイントを探すこと。

ではどうすれば、そのような質問を見つけられるのでしょうか?

3つのVという切り口に沿って、相手の話を聴いていくことです。

「3つのV」

Vision/ビジョン

「Vision/ビジョン」その人が目指している状態、本当に手に入れたいもの、心からやってみたいと思っていること

Value/バリュー

その人が物事を判断するときに大切にしている価値観

Vocabulary/ボキャブラリー

その人が普段の会話や質問・回答のやり取りでよく使う言葉

慣れるまでは3つのVの記入欄をノートにあらかじめ作っておくのがおススメ

これらの3つのVについては、意識して傾聴していれば簡単に聞こえてきます。なれるまでは、相手の話を聴く前に、ノートに、「Vision」「Value」「Vocabulary」という欄をあらかじめ作っておくと良いでしょう。そして、3つのVを意識しながら話を聴き、聞こえてきた単語をその枠内に埋めながら、更に話を聴いていく、という作業をしてみてください。きっといままで気づかなかった、相手の深い部分まで見えてくることでしょう。

良い質問を戦略的に作る方法3.
3つのV+5W1Hで「オープン・クエスチョン」を作る

3つのVが見えてきたら、それを、5W1Hと組み合わせてみましょう。

オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョン

つまり、What, Why, Where, Who, When, How、から始まる質問です。これらの質問は、イエス・ノーでは答えられない種類の質問で、これを、オープン・クエスチョン、と言います。イエス・ノーでこたえられる質問は、クローズド・クエスチョンです。

クローズドクエスチョンは積極的傾聴「STEP2.理解していることを示す」段階で有効

クローズドは、積極的傾聴の2つ目のステップ、「理解していることを示す」、を実行する際に、相手の言っていることをしっかりと確認していく際に有効です。

STEP2:理解していることを示す

次に、ただ聴いているだけではなく、相手の言うことを理解していることを示します。例えば、相手が言ったことを復唱する、要約する、言い換える、などして、内容を確認していきます。相手が感情を示しているなら、その感情に寄り添ったり共感を示したりすることも、「理解していることを示す」につながります。

※前回の記事『積極的傾聴とは聴くだけではない!①積極的傾聴を実現する3ステップ』より

「良い質問」ではオープン・クエスチョンを

ですが、クローズドでは、相手の深い思考に切り込むことはできません。それを可能にするのが、3つのV+5W1Hのオープンクエスチョンです。

WhyやHowなどは、相手の思考を「深め」て気づきを与える質問、WhatやWhoは、相手の思考を「広げ」て気づきを与える質問、WhichやWhenは、行動へと「進める」質問として有効です(ただしこれに限るものではありません)。

まとめ

「積極的傾聴」は、簡単なようで、実は難しいものです。

相手の話を聴きながら情報を整理し、どこの情報を更に掘ると最も気づきを与えられるのか、同時進行で脳内で分析しながら次にどんな質問をするのかを瞬時に選択していく、という力が必要です。従って、本コラムでご紹介したステップを踏みながら、自分自身の中の枠を外した思考を鍛えていくことです。

具体的に学んでみたい方は、是非、信元の個人コーチングをご検討ください。

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