プロスピーカー直伝!大勢の前でのスピーチでも絶対失敗しない事前準備3ステップ

あなたは、大会場でのスピーチを前にナーバスになるだろうか? 安心して欲しい。実はあなただけではない。すべてのスピーカーはスピーチの前に緊張するものなのだ。

しかし、そんな緊張をコントロールする方法がある。それは、事前準備を念入りに、集中してすることだ。スピーチの成功は事前準備次第で決まる、と言っても過言ではない。よく言われるのは、「与えられたプレゼン・スピーチ時間の最低5倍~10倍は準備の時間に費やせ」ということ。

事前準備には、大きく分けて、事前調査、原稿づくり(パワポ作り)、リハーサルの3つがある。

今回は、あなたのスピーチ・プレゼンが成功して目的が果たされ、あなたのメッセージがいつまでも相手の心に残るように、どんな準備が必要か、その理由をはじめ、効果的な3つのステップ一つひとつについて解説したい。

事前準備が大事な理由

  1. 当日リラックスできる
  2. 聞き手のニーズをつかみ、心に響かせ、好印象を残せる
  3. 言いたいことを整理して、より分かりやすく

1、当日リラックスできる

 準備やリハーサルを十分にしていないと、どうしても不安になったり、自信が持てず、アガってしまう。また、スピーチ・プレゼン経験が少なかったり、いわゆる場数を踏んでいないとどうしても自信が持てず、結果、緊張してしまう。

 準備なんてしなくても、即興で話せる人はたくさんいるから、リハーサルなんてやらなくて大丈夫。やるだけ時間の無駄だと思う人がいるかもしれない。

 しかし、実際には、その場で即興で話せる人の方が少ないのが事実だ。それに、即興で話しているように見えても、その陰で実は周到な準備をしている人は多いのだ。

 準備が十分だと心に余裕が生まれる。さらに「大丈夫!」と自身に言い聞かせた時に、自分でも説得力がでる。だから余計に安心できて、緊張を防ぐことができる。

 特に大勢の前で話す場合は、何回も原稿を書き直し、最低でも10回はリハーサル、鏡の前で練習したり、自分の話を録音、録画したりして十二分にチェックする。心理的なことが大きく影響するので、自分が納得するまでやり切る。そして、当日は「原稿を忘れてもいい。自由に話そう」と自分に話しかけると良い。

2、聞き手のニーズをつかみ、心に響かせ、好印象を残せる

スピ―チは構成前にしっかりと相手の「調査・分析」をすることが重要

なぜあなたのスピーチはうまくいかないのか? それは、聞き手の心に響かないからだ。では、なぜ心に響かないのか? 相手のニーズにハマっていないからだ。結局、「私には関係ない」と思われてしまっているからだ。だから、相手のニーズやウォンツを知ってからスピーチするのとしないのとでは雲泥の差がある。

そもそもなぜスピーチをするのか? 

それは、スピーカーに「説得したい、情報を伝えたい、買ってもらいたい、視野を広げてもらいたい、何か改善してもらいたい、反対意見から賛成意見になってもらいたい、感動を与えたい、行動喚起をしたい」など、色々な目的があるからだ。

つまり、スピーカーには「スピーチを通して聞き手に何らかの影響を与えたい」という目的がある。その目的を果たすためには、聞き手について知らないといけない。

準備で最初にすることは、原稿を書くことではない!

しかし、スピーチをする際、大体最初にすることは何か? ほとんどの人は、まず原稿を書き始めたり、パワポを開く。この行動は、多くの場合、「聞き手が何を求めているのか」ではなくて、「自分が何を言いたいのか」に偏っている結果起きる。自分中心視点では、「相手に影響を与える」ことは難しいだろう。

つまり、「聞き手に何らかの影響を与える」鍵は「聞き手視点」であり、「聞き手が何を聞きたがっているか?」をまず探ることだ。商品を売る前には、必ずマーケティングを行うように、聞き手の「調査・分析」のプロセスが必要なのだ。

3、言いたいことを整理し、より分かりやすく

シンプルで整理された構成がベスト

よくある間違いは、言いたいことを詰め込み過ぎてしまうことだ。自分が伝えたいことがたくさんあり、たくさん情報を与えた方が、相手にたくさんの選択肢や、判断材料を与えることになるから、その方が親切だと考える人は多い。

しかし、一般の聴衆は、あんまり情報が多すぎると、どうしていいか判断がつかなくなり、逆に、あなたが何を言いたいのか分からなくなってしまうのだ。結果、聞いた後、何も残らなくなり、あなたのスピーチの目的である「影響を与える」ことができなくなる。

中心となるメッセージを一つに絞る

だから、何を言うべきか、何を言わないべきか、あらかじめ整理しておく必要がある。これには時間がかかる。この整理がされていないと、聞き手は、困惑するだけだ。

従って、自分の言いたいことを明確にすること。中心となるメッセージは何か? それを研ぎ澄ますことが一番大切だ。このメインとなるメッセージをブレイクスルーメソッドでは、ワンビッグメッセージと呼んでいる。これを日本語なら20語以内、英語なら、10 words で言い表すことが成功の秘訣だ。

そして、聞き手にとって分かりやすい構成が必要だ。ワンビックメッセージを考えたら、それをサポートする3つのメッセージを考える。これが一番シンプルで分かりやすい構成だ。

準備を怠ったために失敗した例・成功した例

何を言いたいのか分からない1回目のプレゼン

大阪のプラスチック会社に勤める鈴木俊介(仮名・38歳)さんは、新しいプロジェクトリーダーだ。このプロジェクトには投資家を募らないといけない。しかし、彼は大の話し下手だ。ある日、彼は必死にプレゼンをした。ところが、大失敗。終了後、なんの質問もなく、オファーも全くなかった。

私はこれではまずいと思い、こっそり、会場を出てきた聴衆の一人に聞いてみた。「彼の話はどうでしたか?」その人曰く、「いや、何を言いたいのかよく分からなかったよ」。やっぱりそうか、と思った私は、彼に声をかけた。

「鈴木さん、プレゼンの構成を少し変えてみませんか」

突然の変更に戸惑った彼だったが、「話の順番以外、何も変えなくて良いから」との私の説得に応じ、2回目のプレゼンに臨んだ。

5つのオファーにつながった2回目のプレゼン

彼は、スピーチ冒頭から、いきなり自社の一番のセールスポイントを話し出した。それは、1回目のプレゼンでは、スピーチ開始15分後に話した内容だった。

彼の話ぶりは相変わらずで、正直、お世辞にもうまいとは言えなかった。しかし、始まる前から眠そうにしていた投資家たちは、一瞬目を見開いて注目し、最後まで聞き続けた。その後、質問が相次ぎ、最終的に「もっと詳しい話を聞きたい」というオファーが5つほどあった。

彼のしたことは、ただ、大事な自社の強みを最初に話し、後から詳しくこれまでの足取りを説明し、自己紹介・会社の概要を話したのは、一番最後だった。もちろん、2回目まで少し時間があったので、熱心に練習したことは言うまでもないが。。。

このように、話の構成を変えるだけで、聞き手の態度がまったく変わってくるのだ。特に聞き手は投資家だ。この手のプレゼンを聴き慣れている。特に際立った所がない、ありきたりの構成だと、特に鈴木さんのような話し下手だと、いくら内容が優れていても、つまらない話だと解釈されてしまう。

しかし、2回目では、冒頭に自社の強み、一番のセールスポイントを持ってきた。聞き手は「面白そうだ。儲かるかも」という印象を持った。一度やる気が出れば、話が下手でも、最後まで聞いてくれる。なぜなら、投資家は、将来利益をもたらしそうならどんな話でも聞こうとするからだ。

聞き手が誰なのか、相手はどんな特性があるかを考え、話の順番・構成を変える。そんなやり方が項を奏したのだ。

大会場でも絶対失敗しない事前準備3ステップ

  1. 事前調査でニーズ・ウォンツをつかむ
  2. 論理的でシンプルな構成づくり
  3. 入念なリハーサル

1, 事前調査で相手のニーズ・ウォンツをつかむ

「聞き手に何らかの影響を与える」ためには、「聞き手が何を聞きたがっているか?」をまず探ることだ。相手のニーズに合わない話は、聞いてもらえないが、ニーズにピッタリ合って、聞き手とつながれば、「素晴らしい!」と賞賛される。では、その相手のニーズを探るために、以下の4つの質問を自分にして欲しい。

事前調査「聞き手を調査・分析する4つの質問」

  1. 聞き手は誰か?
  2. 聞き手へのベネフィットは何か?
  3. なぜあなたなのか?
  4. 聞き手にどうなってもらいたいのか?

相手はクライアントなのか、同じ部署の人間なのか、投資家なのか(①)で、抱える悩みや興味が全然変わって来る。同じ内容を話すにしても、相手のニーズに合わせて(②)、それに関連する言葉を入れるだけで相手の反応は随分と変わる。相手が喜ぶことや、メリットになることを盛り込んでみよう。

そして、あなたがなぜそれを語るに相応しいのかを自問して、書き出してみる(③)。経験談があれば、それも相手の役に立つに違いない。

さらに、スピーチ/プレゼンが終わったあと、聞き手に取ってもらいたい「次の行動」をしっかり考えよう(④)。これはスピーチのクロージングに持って来るようにする。

, 論理的でシンプルな構成づくり5ステップ

  • a) ワンビックメッセージをつくるための共通点を探る
  • b) 20字以内で表現する
  • c) 3つのサポートメッセージを考える
  • d) ワンビックメッセージと3つのサポートメッセージをつなぐ
  • e) 印象的なオープニング・クロージングを考える

a) ワンビックメッセージをつくるための共通点を探る。

聞き手の情報が揃ったら、いよいよワンビックメッセージをつくる。まずは、自分と相手の共通するものは何かを探る。そして、自分が聞き手に何を与えることができるのかを深く考察する。共通基盤が増えれば増えるほど、相手により深く共感してもらえるだろう。

共通点が確認できたら、その中から、何か一つだけ、一番自分がしっくりくるものを選ぶ。

b) 20字以内で共通部分を表現する

自分のスピーチ・プレゼンを通して一番アピールしたいポイントのことをワンビッグメッセージと呼ぶことは前述した通りだ。聴き手に強い印象を与え、あなたのスピーチをいつまでも覚えていてもらうためには、このワンビッグメッセージがはっきりしていることが大切であり、それを上手に表現することが決め手になるのだ。

そのためには、その一つの共通点を20字以内で表現してみよう。

c) 3つのサポートメッセージを考える

ワンビッグメッセージができたら、それを正当化できる3つの事実・理由を考えよう。それを考えるに当たっては「なぜそう言えるのか?」を繰り返し自問自答するのが、ポイントだ。

なぜサポートメッセージが必要か?

なぜサポートメッセージを考えるかというと、メッセージだけでは説得力がないからだ。何かを伝える時は必ず理由とセットで伝える。これも、今後の仕事に役立つので覚えておこう。

ちなみに、なぜ3つなのか。それは、「3つの法則」というのがある。人間の脳は、2つだと「何か物足りない」と感じ、4つだと「ちょっと多いな」と感じ、3つあると「満足する」ようだ。実際に、有名なスピーチはいずれも「3つのX X」を掲げているものが多い。

サポートメッセージを「3つ」に決めるプロセス

いくつも頭に浮かんでくるようなら、思い切って捨てることが大切。あれもこれも並べられても、人はそんなにたくさんの情報を一度に処理できないものなのだ。整理するためには次のプロセスを踏もう。

  1. 思いつくままにポイントをできるだけ書き出す(発散的思考)
  2. 書き出した内容をグルーピングし、3つに絞る(収束的思考)
  3. 短いサポートメッセージに落とし込む(日本語なら20語以内、英語なら10 ワード以内)

つまり、プロセスとしては、最初に、思いつくままに付箋紙などを利用して、ポイントを書き出して行く(発散的思考)。この段階では何も判断はしない。その後、似通った内容のものはグルーピングする。いくつかグループができたら、その中で本当に必要な内容はどれかを判断し、3つまでに絞り込む(収束的思考)。実は、このプロセスが難しい。どのアイディア・項目も愛着があったりして、捨てきれない場合がある。しかし、少しでも関係のないものは勇気を出して切り捨ててしまおう! 

d) ワンビックメッセージと、3つのサポートメッセージをつなぐ

誰も難しい話は聞きたくない。相手に心から納得してもらえ、分かりやすくて、論理的で、シンプルに全体をまとめるには、こんな構成が望ましい。

Opening: ワンビックメッセージ

Body:サポートメッセージ1

    サポートメッセージ2

    サポートメッセージ3

Closing: ワンビックメッセージ

以上を骨格にして、必要な肉(データ、エピソード、理論など)をつけていく。このフレームさえ崩さなければ、聞き手はあなたの話に熱心に付いてきてくれるだろう。(どのようにスムースに必要な肉をつけていくかは、ブレイクスルー基礎コースで詳しく解説している)。

e) オープニング・クロージングを考える

e-1 オープニングで聞き手の心を開かせる

挨拶や自己紹介、主催者へのお礼は、大切な要素だが、オープニングですべきではない。前述の鈴木さんのエピソードを思い起こして欲しい。鈴木さんが、ただ話の順序を変えただけで、投資家の反応が違った。それは、オープニングで一番言いたいこと、相手が一番興味あることを述べたからだ。

e-1-17秒ー30秒ルール」を使う

聞き手は、聞き始めてから7秒でスピーカーであるあなたの印象を決め、30秒であなたの話に興味があるかどうかを判断する、と言われている。

鈴木さんの問題点と成功点

1回目のプレゼンでは、自己紹介、会社概要から始まった。これだとお決まりのパターンで面白味がない。この手のプレゼンを聞き慣れている投資家達にとっては、ありきたりの話だと思われたに違いない。

しかし、2回目では、冒頭に自社の強み、一番のセールスポイントを持ってきた。聞き手に「面白そうだ。儲かるかも」という印象を与え、「よし話を聞いてみよう」という気にさせた。一度やる気が出れば、話が下手でも、最後まで聞いてくれる。なぜなら、投資家は、将来利益をもたらしそうならどんな話でも聞こうとするからだ。

e-1-2 ワンビックメッセージを使い、ポイントを具体的に簡潔に述べる

このように、冒頭にワンビックメッセージを持ってこよう。そうすれば、相手に強い印象を与え、あなたに興味を持たせることができる。鈴木さんのように、一度オープニングで聞き手の注意を引きつけたら、かなりあとで挨拶や自己紹介をしてもいいのだ。主催者へのお礼も話の途中で述べても別に問題ない。

e-2  クロージングでいつまでも印象的に

サインドイッチも、中身がおいしくとも、それを挟む美味しいパンが両側にないと、全体として美味しいサンドイッチにはならない。両側のパンをともに美味しくするには、オープニングだけ工夫してもダメだ。クロージングもそれに伴うための手法を紹介しよう。

e-2-1 リーセンシー効果を使う

リーセンシー効果(親近性効果)とは、「人は暗記すべき項目のリストを与えられたとき、中程の項目よりも、最後の方の項目を覚えている、あるいは、重要だと考える傾向がある」というもの。

従って、クロージングこそインパクトがなければいけない。また、結論に入る前に「最後にこれだけは言わせてください」などのシグナルを発し、聞き手がメッセージにより大きな注意を払う工夫も心がける。

e-2-2 たった一つの次の「行動喚起」を促せるかに集中

ブレークスルーメソッドでは、クロージングで、しっかりメッセージを相手の記憶に焼き付け、良い印象をもって締めるために、6つのクロージング手法を紹介するが、その中で、ビジネスならお勧めしたいのが「行動喚起」だ。

すでに述べたように、スピーチやプレゼンには、特にビジネスでは必ず、何らかの具体的な目的がある。次のミーティングにつなげることや、商品購入そんなネクストステップを明確に示すには、スピーチの最後にしっかりと「行動喚起」をすることが重要だ。

ただし、聞き手に喚起する「行動」は、一つに絞ること。例えば、

・この後、商品デモを行うので来て欲しい

・ウェブから、次のイベントの登録ができる

・是非弊社のウェブを見て欲しい。

・来月から販売開始する新商品のカタログを、会場の出口で受け取って欲しい

・セミナーのアンケートを提出して欲しい

などと沢山のネクストステップを提示してしまうと、人は、どれもやらなくなってしまう。なので、スピーチでは、どれか一つに絞るのが効果的だ。あとの行動はスタッフが説明するとか、プリントに書いて渡すことでカバーできる。

 論理的でシンプルな構成づくり5ステップをもう一度まとめると、

あなたの一番伝えたいこと、つまり、a) ワンビックメッセージをつくるために、自分と聞き手の共通点を探り、b)それを 20字以内で表現する。そして、それを支える、c) 3つのサポートメッセージを考える。それら、d) ワンビックメッセージと3つのサポートメッセージをうまく構成し、スムースな話の流れを考える。そして、e) 印象的なオープニング・クロージングを考えること。これができれば、強い印象とともに、多くの人の心に刻み込まれるであろう、あなたのスピーチの原稿準備は完璧だ! でも、それだけでは、まだ十分ではない。次のリハーサルがどうしても必要だ。

3, 入念なリハーサル

3-1、リハーサルを何回もする。あらかじめ失敗を経験しておく

なぜ何回も練習するのか? それは、

  • 言いにくいフレーズを修正できる。
  • 自分らしい自然なフローでスピーチを展開し、全体の流れを把握、体で覚えられる。
  • 時間感覚をつかめる。

からだ。

特に大勢の前で話す場合は、何回も原稿を書き直し、最低でも10回はリハーサル、鏡の前で練習したり、自分の話を録音、録画したりして十二分にチェックする。

リハーサルの中で、うまく言えない所や間違える部分は、とかく何回も繰り返し起きがち。でも、失敗を繰り返すことで成長できる。

弊社ブレークスルーメソッドの受講生たちも、練習が足りないうちはたどたどしい話し方だった。しかし、リハーサルで20回ほど繰り返し練習すると、見違えるほどに上達し、滑舌も良くなり、気持ちに余裕が生まれてきた。やがて、聴衆とまるで対話するがごとく話せるようになれた。特にスピーチの言語が日本語じゃない場合はそれ以上練習する必要がある。

3-2、ビデオに撮る

スピーチ本番では、言葉自体よりも、非言語コミュニケーション、つまり、姿勢や、手の動き、声の抑揚、顔の表情などがあなたの印象に大きな影響を及ぼす。自分がどう見られるかを客観的に見るために、必ずリハーサルで録画しよう。適切でない動作はあなたの発言を妨げてしまうし、意欲のない人と思われてしまうかもしれないので要注意だ。

最初は、自分の姿を見るのは恥ずかしいものだが、避けてはいけない。自分で気づいたことは、絶対に他人にも気づかれる。だからあらかじめ修正しておくのがベストだ。

聞き手を飽きさせないためには、単調さから抜け出し、スピーチ全体に「ダイナミックさ」「変化」を取り入れることが大切。次のポイントをチェックし、変化に富み、聞き手を楽しませられるものかどうかを考えて欲しい。

ビデオを撮る時のチェックポイント:

アイコンタクトは適切か(オンラインでやる時は、カメラ目線)

声の抑揚、高低、緩急、間が適切で、変化があるか

感情表現が豊かか、発言内容と表情が一致しているか

ボディランゲージは適切か

3-3、丸暗記はしない

リハーサルで丸暗記はしない方がいい理由。

  • 緊張の原因になる。
  • ぎこちなく聞こえる
  • 臨機応変に対応できなくなる。

丸暗記は緊張の原因になる。

なぜなら、頭の中で丸暗記の文が順序よく並んでいると、一つ間違えて脱線したら、元の線路に戻るのが難しくなる。戻るのが難しくなると焦って、パニックになる。これが頭が真っ白になる1つの原因だ。

ぎこちなく聞こえる

そもそも丸暗記の文章は、わざとらしく、不自然で、ぎこちなく聞こえるので、スピーチとしては面白くない。

臨機応変に対応できなくなる。

優秀なスピーカーというのは、観衆のリアクションに合わせ、臨機応変に自分の言いたかったことを少し変えて表現したり、その場に見合う言い回しに変えて話したりするものだ。丸暗記しているとこういう芸当ができなくなる。

聴衆をよく見ながらそれに合わせて話す。ちょうど一対一で普段の会話をするように。親しい友人と話をする時には、決して暗記してきたセリフを一語一語丁寧に語ったりしない。同じことを大会場でもすればよいのだ。

完璧に原稿通りに話す必要なんてない。プロのスピーカーは、その瞬間起きることを楽しんでいる。そして、あらかじめ何が起きても慌てないようにいろいろ準備している。もし、話が脱線しても、こう修正しよう、というプランBがあったりするのだ。そういう準備も大切だ。

3-4 失敗しないためのマインドセット

リハーサルで脳のプログラムをリセット

「習うより慣れろ」と昔から言われるが、スピーチに関してもとにかく慣れが必要だ。それには場数を踏むことを、普段から心がけて欲しい。

リハーサルで失敗を繰り返し、修正を繰り返すことで成功体験とし、それをインプットして、「失敗」を「成功」へと脳のプログラムを書き換える。成功体験を脳内にインプットして、過去の失敗体験を塗り替えれば「あがり症」も克服できる。

特に、リハーサルでは、自分がスピーチで成功して笑っているイメージトレーニンをするといい。少しでも不安に襲われたら、「大丈夫!」と自分に言い聞かせて、自分のマインドを書き換えよう。これなら、今からすぐにも実行できるし、簡単で、効果も感じることができる。

まずは相手を知ることから始めてみよう!

スピーチを成功に導き、相手に好印象を与え、いつまでも覚えていてもらうためには、準備に十分な時間をかけることだ。準備を入念にしておけば絶対に致命的な失敗はしない。

私も以前は、スピーチは、本番で臨機応変にこなすことだけで十分だと思い込んでいた。それは確かに重要な一面ではあるが、それだけだと深みが出ない。一番重要なことが分かりにくかったり、説明が不十分で終わったり、鋭い突っ込んだ質問に応えられなかったりした。だから、「あの人適当よねぇ」「チャラチャラしてる」と見られがちだった。

なので、否が応でも、周到な準備をするように心がけた。すると同じ笑顔でも自信が漂うようになり、リピーターも増え、評判も上がった。

準備を入念にすることは誰でもできる。話し方は下手でも、準備さえしっかりしておけば、その努力の影は自然と聴衆に伝わるものだ。たとえ、本番でセリフを忘れても、聴衆の方でカバーしてくれることもあった。

それには、まず、聞き手に対して興味を持ち、どんなことに興味があるかの情報集めから始めてみよう。そこさえ抑えておけば、あとは場数さえ踏めば、どうとでもなる。ニーズとウォンツを調べるために、顧客とざっくばらんな会話を楽しんでみるのはいかがだろうか。きっと相手に喜んでいただけるヒントが隠されているに違いない。

以上、あなたが、強い印象とともに、多くの人の心に刻み込まれるスピーチをするための3つの準備段階をまとめると、① 事前調査でニーズ・ウォンツをつかみ、② 論理的でシンプルな構成をつくり、③ 入念なリハーサルをすることだ。あとは本番を待つのみだ。グッド・ラック!!

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