Q&Aでプレゼンを終了しているあなた!それは間違いです!!

「信元夏代のスピーチ術」編集長 信元です。

ミーティングやカンファレンスなどでプレゼンを聞いた後、最後に質疑応答(Q&A)がある、というケース、皆さんも少なからず遭遇したことがあると思います。

皆さんご自身も、プレゼンの最後にQ&Aで終了していらっしゃるかもしれません。

実は、それは間違いなのです!

オープニングで印象をつけ、プレゼン全体を通してワンビッグメッセージを伝えたら、最後のキメはクロージングですが、せっかくここまで綿密に戦略的にメッセージを組み立ててきましたので、最後のクロージングも、効果的に行いたいものです。オーケストラでも、最後しっかり、盛り上がって締めますよね。ジャーーーン!!!ジャージャージャージャー―――――――ンっ!

この最後のジャージャージャージャー―――――――ンっ!のところをプレゼンで作って行くためには、リーセンシー効果について知っておく必要があります。

リーセンシー効果とは?

リーセンシー効果と言うのは、通常は広告業界で使われる用語なんですが、消費者の購買活動において、一番最後、直前に触れた広告が、購買行動に大きく影響を及ぼす、と言うコンセプトです。つまり、一番最後、最近、英語で言うと、Recent、ですね、最後に聞いたことが、一番心に残りやすい、と言うことです。

よくあるケースが、冒頭でお話した、プレゼンの最後にQ&A、質疑応答を持ってくるパターンです。

Q&Aではどんな質問が来るかわかりません。中には、聞き洩らした細かすぎる詳細について尋ねてくる人もいるかもしれないし、聞いた話から派生して思いついたことについて意見を求める人もいるかもしれません。アメリカだとたまに、質疑応答なのに持論を長々と述べる、なんていう人もたまにいたりします。ちょっと的外れな質問もあるかもしれません。そうするとどうでしょう。聞き手の人たちは、Q&Aで話した内容が一番印象に残って会場を後にしてしまうわけです。これまでせっかく戦略的に、精密にプレゼンを組み立てて、ワンビッグメッセージを効果的に伝えてきたのに、最後の最後で印象が薄れてしまっては、もったいないですよね!!!

じゃあどうしたらいいんでしょう?

Q&Aを最後に持ってきたとしても、そのあとに、1分でも2分でも良いので、クロージングに使う時間を必ずとるようにしてください。そして、そのクロージングの中で、再度、ワンビッグメッセージを印象付けます。

リーセンシー効果は一文単位で意識する

リーセンシー効果についてもう一つ、覚えておくべきことがあります。

リーセンシー効果は、プレゼンの最後の締めとなるクロージング、はもちろんのこと、実は一つ一つの文章についてもいえることなんです。

スピーチ原稿の書き方と、読み物の書き方、例えば報告書とか、本とか、ブログでも同じです、共通点がとても多いんですが、一つ大きな違いがあります。それは、読み物の原稿は「書き言葉」であるのに対して、スピーチ原稿は「しゃべり言葉」である、ということです。更に言うならば、読み物ならば、見落としたら戻って読み直せますが、スピーチでは、聞き手の手元には原稿はありませんので、耳で聴いているだけです。なので、強調したいことを、しっかりと受け取ってもらう工夫が必要になります。

ここにリーセンシー効果が再度使えます。

例えば、ビル・クリントン元大統領が、2016年の民主党大会で、ヒラリーの応援演説を行った時を例に取って見ましょう。

こんな風にスピーチを始めました。

In the spring of 1971, I met a girl.

もしこれが書き物だったとしたらおそらく、

I met a girl in the spring of 1971.

と書くのが自然なんじゃないでしょうか。でもあえて、語順を変えて、In the spring of 1971, I met a girl.、としていました。

それは、彼が強調したかったのは、1971年という年なのではなくて、出会ったGirl、だからです。

つまりリーセンシー効果です。もし、I met a girl in the spring of 1971、と言っていたら、最後に来る言葉、1971年、が一番大事な単語として聞き手に受け取られます。ところが、Girl、が一番大事な単語として聞いてもらいたい、と、意図的に語順を変えて、In the spring of 1971, I met a girl.としたんだと思います。だからこそ、リーセンシー効果が働いて、出会ったGIRL、つまりこのGirlこそがヒラリーなんだ、と聞き手はすぐに分かり、わーーー!!と歓声が上がりました。もし1971が最後に来ていたら、そこまでの歓声は上がらなかったことと思います。

リーセンシー効果を意識することで、プレゼン全体の最後だけではなく、一文単位でも意識することで、プレゼン全体を通して、しっかりと聞き手に伝わる言葉を紡いでいくことができます。Q&Aでなんとなく終わってしまったり、ましてや、お時間になってしまいましたので私の話を終わらせていただきます、と言うようなクロージングは決してしないように気をつけましょう!

リーセンシー効果を意識した、効果的なクロージング手法とは?

スピーチ・プレゼンのリーセンシー効果を最大化するために、使えるクロージング手法3つをご紹介します。

Call to action

1つ目は、Call to action、行動喚起です。

Goodなスピーカーと、Greatなスピーカーの違いは何だと思いますか?

それは、Goodなスピーカーは、聞き手から良い反応を引き出しますが、Greatなスピーカーは、その後の行動に繋げることができる、と言う点です。もちろん、聞き手はスピーチ後すぐに行動を起こすわけではないかもしれません。もしかすると1年後、3年後かもしれません。でも、「あの時聞いたスピーチがずっと心に残っていて、ようやく、今がタイミングだ!と思えたから今行動したんです」ということも十分あります。そんな、1年後も3年後も心に強く残るスピーチを終えるには、クロージングで、聞き手がとるべきネクストステップを明確にしておくことです。これがCall to action、行動喚起です。

とくにビジネスプレゼンにおいては、相手を動かしてなんぼです。契約にサインしてもらう、購入してもらう、というような大きな行動だけでなくて、次のミーティングにこぎつけたい、意思決定者を紹介してもらいたい、まずはウェブサイトを見てほしい、メルマガにサインアップしてほしい、などなど、小さな行動でもいいんです。ここでポイントは、聞き手に提示するネクストステップは、具体的な1つに絞る、ということです。例えば、こんなクロージングをきいたら、皆さんどう思いますか?

「わが社の丸大豆乳を是非お試しください。このセミナー会場の出口ではスタッフがサンプルをお配りしますので、是非受け取ってお帰り下さい。皆さんのフィードバックで常に改善していくつもりですので、試していただいて是非ご感想をお聞かせいただきたく思います。感想をお聞かせいただくURLは商品サンプルの箱の裏に記載があります。また、豆乳以外にも、豆腐づくりキットもやってまして、もしご興味あれば、チラシも皆さんのお席に配布させていただきました。是非ご覧ください。展示会場では、ブース番号235に出展していますので、足をお運び頂きましたら、他にもいろいろなフレーバーや商品を試食していただけます。」

さて、ここまで聞いて、いくつのネクストステップがあったか、その内容はなんだったか、全部即座に言える方、いらっしゃいますか?! 

皆さんはブログを読んでいますから戻って内容を確認することができますが、これをスピーチとして口頭で聴いていると想像してみてください。覚えられないですよね!!!それは情報が多すぎて、ネクストステップがいくつもいくつも次々と登場するからです。ここでも削ぎ落としが必要です。

人は、複数のオプションを与えられると、逆に全部やらなくなってしまったりするものです。ですから、クロージングで行動喚起をする場合は、あれもこれもやってもらいたい…とはやる気持ちをグッとおさえて、たった1つの、具体的なネクストステップに絞り込みましょう。たった一つ、と言うところが最重要なのですが、具体的な、と言うのもポイントです。もし、「わが社の丸大豆乳を是非お試しください。」だけだったとすると、抽象度が高く、いつ、どこで、どうやって試せるのか、分かりませんよね。

たった一つの、具体的なネクストステップに絞ることで、聞き手にとって、自分がとるべき行動が明確に分かり、そうすると必然的に行動に向かっていきやすくなります。

そして、このネクストステップを提示する時、表現の仕方は、どれくらい直接的に言うのか、については、聞き手の性質、文化、企業風土なども考えながら適応させていく工夫もできると最高です。例えば、アメリカの、非常にダイレクトにコミュニケーションを取るような人たちがオーディエンスだった場合には、「Your next step is…」と明示してもいいでしょうし、或いは、もう少しクリエイティブに言うならば、“I challenge you to…”, “When will you …”, “How will you…”などの表現で、たった一つの具体的なネクストステップを提示することも考えられます。日本語なら、「皆さんのネクストステップは…」と直接的に言う場合と、「皆さんにたった一つだけお願いします」というような、少し謙遜したような表現も会うかもしれません。

いづれの場合でも、聞き手視点を忘れず、聞き手が最も行動に移しやすい環境を考えながら、たった一つの具体的なネクストステップを提示してみましょう。

このクロージング手法が、最も汎用性の高いクロージング手法です。

Circular Method

2つ目のクロージング手法は、Circular Method、サーキュラー手法です。

サーキュラー手法、というのは、サーキュラー、サークル、つまり円を描くように、最初の基点に戻る手法のことです。

例えば、冒頭で使った同じ表現、言葉、画像などを最後でも使ったりして、きれいにまるくまとめたりできます。

或いは、オープニングで何かパワフルな質問をしたり、問題提起をしたりしたとします。そして以前の動画でお話したように、パワフルな質問では、ワンビッグメッセージにつながるような、印象の強いオープニングとして質問をしています。プレゼン全体を通してこのワンビッグメッセージを伝えたら、クロージングで再度、オープニングと同じパワフルな質問や問題提起に戻ります。サーキュラー、丸、ですね、冒頭と同じ問いに戻ってきました。こうすると、オープニングで質問されたときには、聞き手は、「ん?それはどんな回答になるのだろう。こんな回答かな…」と深く考えさせられ、プレゼンを通してその答えが導き出され、クロージングで再度質問をされた際には、回答、つまりワンビッグメッセージが明確に「これだな」と頭の中に浮かび上がる、という状態になります。つまり、オープニングで頭と心の状態を整え、本体部分でワンビッグメッセージを説得力を持って伝えて受け入れてもらい、クロージングで、そのワンビッグメッセージが確固たるものとして焼き付けられる、というように、聞き手の受け入れ態勢を少しずつ温めて、しっかりと誘導していくような仕組みです。

一つの例としては、恥について語ったTEDトークが有名な、ブレネー ブラウンが、テキサス大学の卒業式で行ったスピーチです。

スピーチの冒頭はこうでした。

“I believe that what starts at University of Texas changes the world. What starts here changes the world, but it will not be on your terms and it will not be on your timeline.” テキサス大学で始めたことは世界を変えられると信じています。ここで始まったことが世界を買えるんです、でも、あなた自身の条件や時間軸には沿わないことでしょう。

そしてスピーチの最後は、このように締めました。

“It will not be on your terms or on your timeline. The world does not ready itself for our plans. But make no mistake. What starts at the University of Texas changes the world.”

“あなた自身の条件や時間軸には沿わないことでししょう。世界は私たちが計画したようにはいきません。でも間違えないでください。テキサス大学で始まったことは、世界を変えるのです。”

オープニングでつたえた内容が、再度クロージングでも強調されていることが分かると思います。これがサーキュラー手法です。

サーキュラー手法上級編

更にこのサーキュラー手法の少し上級編として活用するならば、オープニングでストーリーを語ったとします。サーキュラー手法を使うと、クロージングでもそのストーリーに戻る、と言うことになるのですが、どんな点が上級技なのかと言うと、1つのストーリーを2分割して使う、というところです。どういうことなのか。まず、オープニングでストーリーを展開し始めます。ストーリーではまず、第一幕となる状況設定があって、登場人物が出てきて人物関係とか置かれた環境とかが描かれます。次に第二幕で、主人公が何らかの困難、葛藤、コンフリクトに直面して、悪戦苦闘しながらそのコンフリクトに立ち向かっていき、紆余曲折があった後にようやくCureと呼んでいる救済が訪れるわけですが。このCure、にたどり着く前の、ああーーこの先どうなってしまうんだろう、解決するんだろうか、挫折しちゃうんだろうか…というクライマックスのところで、オープニングストーリーはいったん止めてしまいます。

こうすると、聞き手は結末が知りたい!!という、宙ぶらりんにされた状態になるので最後まで興味を持って聞き続けます。よくテレビドラマでも、え~っ!!そこで終わる?!?!?!来週も絶対見逃せない!!!という終わり方、ありますよね。まさにそれです。

オープニングでストーリーを途中で一旦止めた後は、本体の部分で、Cureにつながるワンビッグメッセージについて論理的に伝えていきます。そして、聞き手が、「なるほど、この解決策ならきっとできる!」と確信できた状態に持って行ったところで、ようやくクロージングです。クロージングでは、オープニングのストーリーに戻り、「冒頭に出てきたAさん、覚えてますか?Aさんはその後…」というように、ストーリーの主人公のAさんは、苦悩の挙句ワンビッグメッセージで伝える内容を実践したら、どんな結末になったのか、を語って、ストーリーに載せて最後にワンビッグメッセージが正しいのだ!あなたにも出来る、うまくいくんだ!というメッセージをもう一度強調するわけです。そうすると、聞き手はオープニングで宙ぶらりんにさせられて「早く教えてよ!」という気持ちをほんろうされて心が揺サブられて、クロージングでようやく事態の収束を見届けることができるので、とても心が落ち着いて納得感を持って話を聴き終えることができます。

サーキュラー手法、丸くなるように、最初と終わりを結び付けてあげる、という手法、プレゼントにリボンを結ぶようなイメージかもしれません。プレゼンは、情報をワンビッグメッセージとして相手にプレゼントすることです。そのワンビッグメッセージというプレゼントに、リボンをかけてあげる気持ちになってください。最初の片方を丁寧に扱って、最後の片方にしっかりと結び付けてあげる。そんなイメージです。

リーセンシー効果によって、スピーチの一番最後に語ったことは、聞き手にとって強い印象として残ります。だからこそ、サーキュラー手法を使って両端のリボンがしっかりと結ばれたプレゼントを聞き手に渡してみてください。

Quotation

今回3つ目のクロージング手法としてご紹介するのは、Quotation、引用句です。

引用句を使ってクロージングするのは、なんかちょっとカッコつけた感じがするかもしれません。

でも時と場合をきちんと選べば、とても効果的で、記憶に残るクロージングになります。

皆さんも色々な引用句をご存じだと思いますが、有名な引用句というのはやはり印象強く、韻を踏んでいるものもあったりして覚えやすいフレーズになっています。その力を借りて、パワフルなクロージングに持って行くことができるのが、引用句の効果です。更に、有名な人物の引用句の場合、クレディビリティー、信頼性を高めることにも貢献します。

ただし、その引用句は、皆さんのワンビッグメッセージを強調する、或いはうまくまとめるため、という目的の元に使うことが非常に大切です。ただなんとなくかっこいいから、好きだから、という理由だけで引用句を使ってしまうと、最後の最後でメッセージがぼやけてしまったり、ワンビッグメッセージとはちょっとずれたメッセージを届けてしまう結果になってしまいます。クロージングは、新しいメッセージを伝える場ではありません。クロージングはワンビッグメッセージを聞き手の頭と心に焼き付ける最後のチャンスですから、引用句にのせて伝えることで、そのメッセージが記憶に残り、リピートされることを目的としています。ですから、まずは自分が聞き手に持って帰ってもらいたいワンビッグメッセージをしっかりと念頭に置いた上で、それを端的に表すことのできる引用句はないか、と考えていきます。

私の継続的な個人コーチングのクライアントさんに、シリコンバレーで空飛ぶ車を開発している方がいらっしゃいます。実はこの方、日本人の女性で、真紀さん、とおっしゃいます。

真紀さんはいろんなカンファレンスやイベント、メディアなどで講演にひっぱりだこなのですが、特に重要な講演の時には、アイデア出しから原稿作り、資料作り、デリバリーまで一貫してお手伝いさせていただいています。その方の、とある基調講演をお手伝いした際、この引用句をクロージング手法に持ってきました。

発明家のトーマスエジソンです。エジソンは、誰もが知っている通り、偉大な発明家として知られていると同時に、沢山の失敗を繰り返しながらも成功をつかんだ努力の人としても有名な歴史的偉人です。特に白熱電球を実用化する過程で経験した度重なる失敗と、それでもあきらめずに続けて実用化させた話は、今でもモノ後をと達成するためのお手本として参考にされています。更にエジソンは、起業家としてもとても優れた人物で、JPモルガンから巨額の出資を受けて、現在のGEの出身、エジソン・ゼネラルエレクトリック会社を設立したり、その他にも複数の起業を行っている、いわゆるシリアルアントレプレナーです。

実は真紀さんも、経験ゼロ・カネゼロ・こねゼロの状態からあきらめずに起業を繰り返し、以前に起業した会社は大手企業に売却をして成功させてきたシリアルアントレプレナーです。そして現在では、空飛ぶ車を開発していてどんどん実用化に向けて進んでいるので、まさに、エジソンと重ね合わせることができます。

ですから、エジソンの引用句をクロージングに持ってくるのは真紀さんご自身のバックグラウンドとも相性が良いので、とても効果的だと考えました。

次に考えたのは、どの引用句を使うのか、と言うことです。エジソンには、沢山の有名な名言があります。中でもおそらく一番有名なのは、電球を完成させるために、2万買い物失敗を重ねた、という逸話と、その失敗に対してエジソンが言った次の名言です。

「I have not failed. I’ve just found 10,000 ways that won’t work。私は実験において、失敗など一度たりともしていない。これでは電球は光らないという発見を1万回してきたのだ」

この名言は、失敗してもあきらめずに続ければ必ず成功する、という例としてよく使われる引用句です。

でも、真紀さんの基調講演では、この、誰もが知る一番有名な名言は使わないことにしました。

それは二つの理由からです。

1つは、有名な引用句は効果的だが、多用されすぎているものだと代り映えがしない、ということ。

有名な人の有名な引用句は、聴いている人たちみんなに響くことは間違いありません。でも、このスピーチはあなたのものです。有名人のものではありません。あくまであなたのユニークなメッセージを、あなたらしく締めくくりたいものですよね。そのために、引用句の力を借りるわけですが、あまりにも知られすぎていると、ユニークかつパワフルなインパクトを与えることが逆にできなくなってしまうんです。あえて言うなら、引用句は何も有名人の者でなくてもいいんですね。自分と密接にかかわるパーソナルな関係にある人、例えば両親、親戚、上司、自分の子供が言ったことでもいいんです。あなたのワンビッグメッセージを、端的に効果的に表せる引用句ならば、有名である必要はありません。ましてや、有名すぎて多用されすぎている引用句は逆に控えたほうが良い場合もあります。

2つ目の理由は、真紀さんの基調講演のワンビッグメッセージが、「あきらめずにピボットしていく」、だったからです。先ほどの、I have not failed. I’ve just found 10,000 ways that won’t workという有名な名言でも、あきらめないというメッセージに繋げることもできることはできるのですが、良く照らし合わせてみると、やはりドンピシャではありません。実はエジソンの沢山の名言の中には、次のような名言があったんです。

“Our greatest weakness lies in giving up. The most certain way to succeed is always to try just one more time.” 私たちの最大の弱点は、あきらめることだ。必ず成功する方法は、常に、あともう一回だけ試してみる、ということなのだ。

正に、真紀さんのワンビッグメッセージ、「あきらめずにピボットしていく」に直結する名言でした。しかも、この名言は、知る人ぞ知るエジソンの名言なので、多用されすぎていません。

このように、引用句で締めるクロージングを使う際には、まず、ワンビッグメッセージを端的かつダイレクトに示していること、多用されすぎていないこと、そのためには有名人の引用句でなくとも良い、という点を覚えておいてください。

時と場合を考えてクロージングで引用句を使う

さて、引用句のクロージングは、時と場合を選ぶ、と言うお話をしましたが、ではどんな場面でこの引用句が使えて、どんな時には使うのを控えたほうがいいのでしょうか。

まず使える場面、としては、スピーチ・プレゼンの目的が、何か聞き手にやる気や勇気を与えたり、士気アップを図ろうという時です。真紀さんの基調講演も、起業家の人たち向けの大きなカンファレンスだったので、まさに、聞き手に勇気を与えようという目的がありました。

使いづらい場面としては、一般的なビジネスミーティングが挙げられます特に営業プレゼンなどの場合は、大きな目的は、商品サービス・あるいはアイデアを「売る」と言うことだと思います。その場合、引用句を使うと、ちょっとカッコつけている印象になってしまうかもしれません。ただし、ビジネスミーティングだったとしても「現状を打破しよう!」というような、やはり士気アップにつながるような場面だったら使えることもあると思います。

 

今回、3つのクロージング方法をご紹介してきましたが、スピーチ・プレゼンをする目的、聞き手は誰なのか、どんなオケージョンなのか、をよく考えたうえで、一番効果的な方法を考えてみましょう。

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