「信元夏代のスピーチ術」編集長 信元です。
拡散的思考法と収束的思考法で、ポイントを特定する
ワンビッグメッセージから根拠、つまりメインポイントを引き出し、それを言語化していくためには、ロジカルシンキング手法を使いながら3つのプロセスを経ます。
最初に①アイデアを洗い出すブレスト、次に②アイデアの絞込み、最後に③アイデアの言語化、です。
アイデアを洗い出すブレスト
まず最初にブレストをします。
ブレストは、考えうるアイデアをとにかくどんどん書き出して、もう出ない!と思えるまでアイデアを出し尽くす作業のことです。
このような思考法をロジカルシンキングの用語では、「発散的思考」といいます。
この「発散的思考」では、思いつく限りの方向に発想をめぐらすことで、独創的なアイデアを生み出すことが可能になります。
この段階では、きちんと整理しようとせず、型にはまらない自由な状態で、とにかく新しいアイデアを探すことです。
可能性の枠を広げていけば、予期せぬ成果が生まれるものですから判断は後回しにして、あらゆる角度から探ってみましょう。
また、最初にパッと思いついたアイデアがベストであるとは限りません。
テーマに沿って可能性のあるものを全て出し尽くすまで、粘り強くアイデアを考え続けることがコツです。
アイデア創出のプロセスを3回、4回と繰り返していくうちに、本当にいいと思えるアイデアが浮かんでくるものです。
アイデアの絞込み
次のステップは、洗いざらい出されたアイデアの絞込みです。
最初のブレストで使ったロジカル思考は、「発散的思考」というものでした。
絞り込みのプロセスでは、「収束的思考」を使っていきます。
更に、こちらも戦略コンサルタントが良く使うロジカル・フレームワークですが、「親和図」というフレームワークも使いながら、アイデアを絞り込んでいきます。
まず、発散的思考で出し尽くしたアイデアを、似たもの同士あつめてグルーピングして、そのグループにタイトルをつけます。
似たもの同士を寄せていくことから、「親和図」と呼ばれます。
各グループにつけたタイトルは、簡潔な言葉で表現できるレベルにまで絞り込んでいいきます。これが、根拠となるメインポイントへとつながっていくのです。