スピーチ・プレゼンで大切な視点
スピーチをする時は、必ず、何らかの目的があるはずです。
- 相手を説得したい
- 情報を伝えたい
- 感動を与えたい
- 行動喚起をしたい
- 営業成績につなげたい
などなど。
つまり一言でいうならば、「スピーチを通して、聞き手に何らかの影響を与えたい」わけです。
でも、スピーチやプレゼンの準備をしようとする際、大体最初にすることは何でしょうか?まずパワポを開いいたり、ワードを開いて、プレゼン資料・原稿をつくりはじめてはいませんか?
でも考えてみてください。
スピーチは誰のためにするかというと、それはあなた自身のためではなく、「聞き手に何かベネフィットを持ち帰ってもらうため」、なのです。
つまり、スピーチ・プレゼンづくりの際に何よりも大切なのは、「私があなたに伝えたいこと」というような「自分視点」ではなく、「あなたにこんな良いことがあるよ!」という「聞き手視点」なのです。
にもかかわらず、いきなり原稿を書き始めたら、「聞き手が何を求めているのか」ではなくて、「自分が何を言いたいのか」に偏ってしまうと思いませんか?
自分視点では、「相手に影響を与える」ことは難しいでしょう。
スピーチはマーケティング戦略に似ている
そういう観点からいうと、スピーチとマーケティングは非常に似ています。こういうと少し驚かれるかもしれませんね。しかしこう考えるとクリアになると思います。
マーケティングの戦略設計をする際、何から始めるでしょうか?なんとなくあたりをつけて、いきなり商品開発をしたりするでしょうか?しませんよね。
対象となる市場やターゲット顧客の調査や分析をまず行って、市場性やニーズ、顧客の行動パターンなどをよく知ることから始めるはずです。
スピーチも実は同じなんです。
「調査・分析」が「良いスピーチ」の基点
構成を考える前に、マーケティングでいうところの、「調査・分析」のプロセスが、非常に重要なのです。
「感動させる」「説得する」「情報を伝える」などなど、色んな「スピーチの目的」が挙げられましたが、その目的を果たすためには、スピーチ構成上、どんな戦略を立てたらよいのか、更にその前に、どんな相手に対してメッセージを発するのか、をしっかりと考えることが、すべての「良いスピーチ」の基点となります。
スピーチ原稿作成やパワポ資料づくりの前に必ずすべきこと。
それは、「聞き手視点」で調査・分析し、それに基づいてどんなメッセージを構築していくのか、という、極めて重要かつ戦略的なプロセスを経ることなのです。
<動画>リップシャッツ信元夏代「スピーチはマーケティング戦略に似ている!」
英語でも日本語でも、相手に影響を与える「聞き手視点」のスピーチを実現するのにマーケティングの手法が有効です。【第2回】「スピーチはマーケティング戦略に似ている」では、聞き手に何かベネフィットを持ち帰ってもらうために必要な原稿準備のポイントをご紹介します。