スピーチでのあがり症を克服!(前編)緊張する理由と対処法

結婚式のスピーチが嫌い?

スピーチを結婚式で、って頼まれたが、どうしたらいいか分からないあなた。

友人のお祝いの席だし、本当は断りたくて、いろいろ理由を考えてみたのだが、どれも説得力がなく、結局引き受けてしまった。ここはなんとかチャレンジするしかない。どうしよう?! なあんていう状況、誰でも心当たりがあると思う。

スピーチが苦手な人は、その苦手な理由として「あがり症」をあげる。そして多くの人は、それは克服できないものと思い込んでしまっている。

人は誰でも、1対1なら話ができる。それが大勢の前だと緊張してしまう。だったら、誰か親しい人と1対1で話しているかのように、大勢の前でスピーチはできないものだろうか。

初めてのことや慣れないことには、誰でも、緊張や不安を感じるのは自然なことだ。問題は、常にあがってしまうこと。なぜそうなるのか? それは条件反射なのだ。犬がベルの音を聞いただけで餌が来ると脳が勝手に反応し唾液を出す、かのパブロフの実験の犬のように。大勢の人の前に出るだけで、自動的に脳が反応してしまい、緊張して言葉が出なかったり、汗を異常にかいたりする「あがり症状」が出てしまうのだ。それだけではない。実際に大勢の人の前にいなくても、それをイメージしただけで反応してしまうこともある。

意外と簡単な克服方法

これは直せないのか? そんなことはない。方法は意外と簡単。まずは、失敗のイメージを脳から払拭すればいいのだ。そして成功体験を積むこと。成功が安心を生んで、緊張を和らげてくれる。つまり、自分に言い聞かせることと、場数を踏むことが重要になってくる。

今はスピーチを教える立場の私も、昔はスピーチが大嫌いだった。カリフォルニアの大学院に留学中、学校側から「日本について」話すように頼まれて、講堂でスピーチをした時があった。その時、途中、頭が真っ白になって、何も言えなくなってしまった。実際にはその瞬間は1分くらいだったのだろうが、自分の中では、15分くらいに感じていた。終わった後「もう二度とするものか」とつぶやいたものだ。

しかし、あれから30年以上たった今。さすがにまったく緊張しない、と言えば嘘になるが、それでも普通に問題なく話せるようになった。時には500人や1000人以上の人前に立つこともある。でも昔のようにはならない。逆に、人前で話すのが楽しいとさえ思える。

緊張を楽しむ

なぜ変われたのか。それはプロ野球選手たちが異口同音に語った「緊張を楽しむんですよ」との言葉がきっかけだった。「なぜあんな大場面でヒットが打てるんですか」とのインタビューに応えての一言だったのだが、びっくりしたのは、自分だったら絶対に萎縮してしまうだろう場面で、彼らは本気でホームランを狙っているのだ。スーパースターの長嶋茂雄氏やイチロー選手だけではない。複数の活躍したスター選手たちが同じ言葉を放っていた。

自分に「大丈夫」と言い聞かせる

このことに気づいて以来、自分に対して「大丈夫!」といつも言い聞かせるようにした。本番数日前、くじけそうになると何度も「俺は天才だ!」と星空に向かって叫んだ(これは発明王エジソンが研究に行き詰まると常にやっていた技だそうだ)。するとだんだん自分はできるような気になってきた。さらに本番直前には「今回も大いに失敗して経験を積もう」と自分を励ました。失敗してもいいと思うとリラックスできた。

私は長い間、緊張することはダメなことだと誤解していた。緊張しないで話せたらどんなに楽だろう、と。ところが、緊張することは、何かを成し遂げよう、成功させよう、という意欲の表れであって、誰にでも起きるポジティブな現象なのだ。緊張してきたら、自分は今、エンジンがかかってきたんだ、これから楽しいことが起きるんだ、と意識すればいいのだ。

普段からのイメージトレーニング

あとは普段からイメージトレーニングをするのが効果的だった。少人数でおしゃべりする時は、大勢の前でスピーチをする状況を思い浮かべながら話した。今度、本番になって大勢の前で話す時は、その少人数で話すイメージを思い起こした。これはうまくいった。

一番効果的だったのは、本番前に聞いている人たちが笑顔になることを想像することだった。自分のスピーチが少しでも人の役に立つんだと思うと、ワクワクして楽しい気持ちになった。これらのことすべてを実行することで、脳内に記憶されているスピーチに対するネガティブなイメージを払拭できる。

そして、本番になったら、会場の中のよくうなずいたり、笑顔で聞いてくれている人に向かって話すようにする。それ以外の人とは目を合わせないようにしよう。不安だったら友達を呼んで前列に座ってもらい、その人に向かって話すようにすれば良い。

このように、条件反射的に反応してしまう自分自身の脳を書き換えることで、あがり症の4分の3は乗り越える事ができるだろう。残りは少し技術・努力を要する。それはブレイクスルー・メソッドでも教えていることだが、また次回に。

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