オンラインプレゼンで参加者を飽きさせない7つの方法

「信元夏代のスピーチ術」編集長 信元です。

プレゼン最大の敵は「無変化」

アメリカのプロフェッショナルスピーカー界で、殿堂入りを果たしている大御所、パトリシア・フリップは、こう言っています。

 “The enemy of the speaker is sameness”
スピーカーにとって最大の敵は、「無変化」。

つまり、話している最中になんの変化も見られないと、聞いている人たちはすぐに飽きてしまう、ということです。

演台の後ろに立ったまま、微動だにせず、表情も変わらず、同じ声のトーンでただただ話し続ける登壇者…

想像しただけでも疲れてしまいますね。

スピーチも、プレゼンも同じ。「無変化」は、聞き手を飽きさせてしまう、最大の敵と言えます。

オンラインで参加者がプレゼンに集中できない理由

さて、オンラインでは、参加者は更に飽きやすい状況です。なぜなら、対面と異なり、オンラインでは「ながら参加」ができるから。

対面のプレゼンでは、参加者は、予め決められた場所に足を運び、登壇者から自分の姿が見える状態で、ある意味集中せざるを終えない環境で聞くことになります。ですが、オンラインプレゼンはそうではありません。参加者は自宅、カフェ、など、聞く場所を自由に選べる上に、基本的に、自分が画面には映ることが無いので、プレゼン中何をするのも自由です。

この為、プレゼン中「無変化」が少しでも続けば、聞き手は一瞬にして興味を失い、携帯をいじる、メールチェックする、別の作業を始める、コーヒーを取りに行く、トイレに立つ…などなど、違うことを始めてしまうことでしょう。

あなたがもし、これまで開催したオンラインプレゼンで

  • 他の作業をしながら聞いてる
  • スマホを見てる
  • あくびしてる
  • 途中退席など、明らかに飽きている様子を見て取れる

と感じたら今一度、ご自身のプレゼンが「無変化」になっていないか振り返ってみましょう。

オンラインプレゼンで聞き手を飽きさせない為には?

では、プレゼン最大の敵である「無変化」を無くし、参加者を最後まで飽きさせないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。

実は、聞き手を飽きさせない方法は色々あります。

そこで今回は、昨今劇的に使う機会が増えたであろうZoomの便利機能を使った、スピーカー最大の敵「飽き(=無変化)」を作らないための7つのポイントをお話しします。

Zoomの機能を使いますが、1つ1つの手法自体は、他のオンラインミーティングシステムでもリアルの場(オフライン)でも有効な内容です。ご自身のプレゼンを改善したい方はオンライン・オフライン問わず是非参考にしてください。

オンラインプレゼンで聞き手を飽きさせない7つの方法

「無変化=飽き」を退治する7つの方法は以下。

  1. ストーリーを語る
  2. Poll(投票)機能を使う
  3. 動画や画像で解説する
  4. チャット・挙手機能を使う
  5. ブレイクアウトルームを使う
  6. 登壇者以外にも話す人を登場させる
  7. 立って登壇、着席してQ&A

次に、それぞれについて詳しく解説していきましょう。

① ストーリーを語る

壮大なストーリーは不要、プレゼンのトピックを端的に表す些細なエピソードがベスト

人は「プレゼンを聞いている」と思うとなかなか興味が惹かれませんが、「ストーリー」には心を揺らす力があります。

とはいえ、何もダイナミックな映画のようなストーリー、ではありません。日常の中のささいな出来事から、プレゼンのトピックを端的に表すことのできるエピソードを選び、ストーリーとして語ってみましょう。壮大なストーリーをだらだらと話すよりも、些細なストーリーを巧みに語る方が、聞き手は心が惹かれ、耳を傾けてくれます。

プレゼンにストーリーを含めたい!そんな時におすすめの一書

私の著書、「ストーリーに落とし込め 世界のエリートは自分のことばで人を動かす」(フォレスト出版)では、色々な変化をつけてストーリーを巧みに語る方法についてご紹介しています。

書籍紹介はこちら。

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スピーカーにとっての最大の敵とは?オンライン(Zoom)だからこそさらに留意しておきたい7つのコツについてお話します。もちろん対面時にも応用できる技ですので、是非オンライン、オフライン問わず、実践してみてください。

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② Poll(投票)機能を使う

先日の私のオンラインセミナーでは、冒頭から、クイズ形式のプレゼンをしました。8問の問題に対し、「YES」か「NO」かを答えてもらう形式です。対面なら、「YESの人?NOの人?」と挙手を促しますが、ZOOMを使うとPollという機能が使えます。画面上に投票のポップアップ画面が現れ、投票すると、すぐに集計結果を見ることができます。聞き手参加型のインターアクティブなPollなら、「聞く」「考える」「投票する」「投票結果を見る」「解説を聞く」という沢山の「変化」を数分内に作り出すことができ、飽きさせません。

■Poll(投票)機能の詳しい使い方はこちら:

ミーティングの投票機能(Zoom×日商エレクトロニクス)

③ 動画や画像で解説する

画面上の動きがなくなる2つのパターン

 

何か事例を紹介したりコンセプトについて解説する際、ただ口頭で説明するのでは、「無変化」の状態を作ってしまいます。特にオンラインの場合、画面上に動きが無くなるパターンが2種類あります。

パターン1.登壇者が着席の状態で話をする

まず1つは、登壇者が着席の状態で話をするというケース。まさに、「演題の後ろで微動だにせず話している」のと同じ状態を作ってしまいます。

パターン2.同じスライドで長々と話してしまう

もう1つは、同じスライドで長々と話してしまうケース。スライドシェアをすると、スピーカーは小さな箱の中に見えていてスライドが大きく表示される状態になります。もしそのスライドが、ずっと同じものが出たまま話が続いていくと、やはり「無変化」の状態を作ってしまいます。

対処法:素材写真ではなく、オリジナルの写真で差を付けよう

そこで、画面上に変化を持たせるためには、動画や画像を使うのが効果的です。ただし、画像の場合は、ストックフォトだと、「見たことがある」感が出てしまい、さほど「変化」を出すことができません。ですので、自分が撮ったパーソナルな写真などを活用し、その時のエピソードなどを話しながら紹介すると、注目度が上がることでしょう。

④ チャット・挙手機能を使う

リアルの場だと、発言や質問に遠慮しがちな参加者もいます。でもオンラインなら、チャット機能を使うと、意見が言いやすくなり、アウトプットの機会が全員に平等に与えられます。また、挙手機能なども使うと、スピーカーにとっても、参加者の理解度の確認などをすることができます。こうしてインターアクティブなやり取りや、意見の吸い上げなどを行うことで、「参加している感」を与えることができ、スピーカー側だけでなく、参加者側にも、「動き」を促して「変化」をつけることができます。

■チャット・挙手機能の詳しい使い方はこちら:

⑤ ブレイクアウトルームを使う

リアルの場なら、テーブルで島を作り、グループ討議を行うことができます。オンラインなら、ブレイクアウトルームを活用しましょう。少人数のグループに分けることで、プレゼン全体の流れに変化をつけられるだけでなく、参加者同士の討議や学びを促進することができます。そして、ブレイクアウトルームからメインルームに戻ってきた際には、チャットなども活用しながら討議内容の共有などを行うと良いでしょう。

■ブレイクアウトルームの詳しい使い方はこちら:

ブレイクアウトルームの管理(Zoom×日商エレクトロニクス)

⑥ 登壇者以外にも話す人を登場させる

同じ人がずっと話をしていると、だんだんその人の声のトーンやペースに慣れてきてしまい、これも「無変化」につながる原因となります。
そこで、ファシリテーターやアシスタントのような方を立てたり、ゲスト登壇者を立てたりして、メイン登壇者とは違う人が登場することで、場の変化をつけることができます。

⑦ 立って登壇、着席してQ&A

オンラインだと、みなさん着席して登壇するケースがほとんどだと思います。着席だと顔が良く見え、親近感を感じることができますが、同時に動きが制限されるため、無変化の状態を作ってしまいます。

オンラインでもプレゼンの時は思い切って立つ

大事なオンラインプレゼンの時は、思い切って立ってみましょう。そうすると、ある程度のボディーランゲージが使えるようになり、物理的な変化を生み出すことができます。

ただし、立つ位置には気を付けましょう。全身が写るようにすると遠すぎてしまうため、上半身がしっかり写る位の距離を保ちます。

私がオンライン登壇する際は、プレゼン個所は立って行い、Q&Aでは着席する、というように、ここでも変化を持たせる工夫をしています。

実際の立ち方、画面のセッティングについては、次の記事を参考に!

カメラの位置や、動作については、以下の記事の中の「物理的制限を逆手にとれ!」の中でご紹介していますので併せてお読みくださいね。

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オンライン環境を活かして参加者を楽しませよう!

ただただ話し続けてしまう、プレゼンではよくあることですが、オンライン環境を活かすことで、飽きがちなオンライン参加者も、集中して聞いてくれるようになります。

今回ご紹介した全てを取り入れる必要はありません。まずは、1つ取り入れてみましょう。それだけでも、参加者の反応が大きく変わってくるはずです。

冒頭でもお伝えしましたが、今回ご紹介した7つの方法は、リアルの場でも使える技ですので、オンライン、オフライン問わず、是非実践してみてください。

オンラインプレゼンの5つのコツについては、こちらの記事が参考になります。

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さて、今回は、オンラインプレゼンテーションで参加者を飽きさせない方法についてご紹介しましたが、肝心のプレゼン準備は万全ですか?

もし、ご自身のプレゼンに毎回不安を抱えていたり、もっと上達したいとお考えなら、私が代表を務めるブレークスルースピーキングのウェビナー基礎コースを受講し、プレゼン術について、基礎から学んでみてはいかがでしょうか。

私が代表を務める、ブレークスルーのウェビナー基礎コースでは、飽きさせないコツとして最初にご紹介した「ストーリー」について本格的に学ぶことができるのはもちろん、私が日本人向けに開発した「ブレークスルーメソッド™」を用い、グローバルスタンダーな論理的・戦略的スピーチ・プレゼン術を習得することができます。

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