【検証】ChatGPT 5.3 翻訳ツールとしての具体的な問題点 Geminiとの比較

2026年4月現在で、最も新しいバージョンの生成人工知能システムChatGPT(チャットジーピーティー)は、5.3だ。ここ2−3年で、目覚ましい改善を遂げてきた生成人工知能(AI)だが、果たしてそのクオリティはどうなのか?

当ブログでは今まで、Chat GPT旧バージョン3.5 と4.0、さらにオムニバスの翻訳能力、特に、日本語から英語(英訳)への機能についてその性能を検証してきた。主語が不明だったり言葉のチョイスがおかしい点が指摘された一方で、人間の自然言語を使って作動するAIというものが身近になったこと、中でも翻訳機能(英訳)については、その言語に堪能な人の指揮下のもと、下訳としては、十分に機能することなどが評価された。

 そこで今回は、以前も取り上げた夏目漱石の「こころ」の同じ題材を、今度は、最新バージョンChat Gpt5.3に英訳させて、正式な英訳との比較を試み、その英訳が、どの程度使えるものかを確認し、その概要や問題点などを徹底解説する。さらに、同じ部分をGeminiに英訳させてみた結果も記したい。
 ちなみに、翻訳には、邦訳・和訳(英語から日本語への訳)と英訳(日本語から英語への訳)があるが、英訳に焦点を当てているのがこの記事の特徴である。なぜかと言うと、邦訳よりも英訳の方がずっと難易度が高いからだ。
 実際、Google翻訳などの既存の「邦訳」サービスを利用すると、多少の表現に不自然さを感じたり、微妙な文脈の解釈には注意が必要だが、大意は、ほぼほぼ理解できる。
一方で、英訳(日本語から英語への訳)については、誤訳があったり、意味不明の英語が出てきたりで、以前はおすすめできるものではなかった。その理由など、詳しい背景などは、こちらの過去の記事を参照されたい。また、ChatGPTを使いこなすには、指示の仕方にコツがあるのだが、それの解説はまた別の記事を参考にされたい。
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最新版のChat GPT-4o(オムニバス)は、 同時通訳として使えそうな便利なツールだ。しかし、確かにGpt4と比べるとクオリティは確実に上がっているが、まだまだ完璧とは言い難い。だが、そのクセを理解し、リスクを把握していれば、非常に便利なツールとして活躍してくれるだろう。

クオリティチェック! 漱石の「こころ」を英訳(2)!

 では、早速、GPT5.3を使って、以下の夏目漱石の「こころ」に出てくる冒頭場面を訳す(前半部分に関しては別記事を参照のこと)。この作品の英訳版は、すでに3種類ほど出版されていて、世界的に日本文学ファンに親しまれている。ここでは、その正式な英訳と人工知能が行った英訳とを比較・検討することを目的とする。ちなみに正式な英語版にはマクレラン・McClellan版を参考にした。

 方法は、原文をChatGPT5.3にかけ、その結果をまず示し、それがどの程度正確に訳されているかを分かりやすくするため、Google翻訳を使って再邦訳した。すでに触れたように、Google翻訳は、多少の問題はあるものの、邦訳については、しっかり訳すので、一つの目安になる。

 途中、前回のGPT 4オムニバスの英訳も参考のために記した。どれくらい進化したかを観察するためだ。GPT 4オムニバスの英訳に関する解説は別記事を参照されたい。

 最後に、正式な英文を掲載し、GPT5.3との英訳と比較。改善点・問題点を指摘する。問題点は太字で示した。正式訳の青字部分に関しては、生成AIと人間の訳の顕著な違いなので、できるだけ詳しく解説を加えた。

(原文2学校の 授業が 始まるには まだ 大分 日数があるので 鎌倉に おっても よし、 帰っても よしと いう 境遇に いた 私は、 当分 元の 宿に 留まる 覚悟をした。 友達は 中国のある 資産家の 息子で 金に 不自由のない 男 であった けれども、 学校が学校なのと 年が年なので、 生活の 程度は 私とそう 変りもしなかった。 したがって 一人ぼっちに なった 私は 別に 恰好な 宿を 探す 面倒も もたなかったの である。

(GPT 5.3 英訳2−1)Since there were still quite a few days before school would begin, I was in a position where I might just as well stay in Kamakura as go back, so I resolved to remain for the time being at my old lodging. My friend was the son of a wealthy man somewhere in China and had no lack of money, but because of the kind of school we attended and because of our age, his standard of living was not so very different from mine. Consequently, once I was left alone, I did not even have the trouble of looking for another, more suitable place to stay.

(GPT 5.3 英訳2−1の邦訳)学校が始まるまでにはまだずいぶん日があったため、今さら戻るくらいならいっそ鎌倉に留まっていたほうがましだと思われ、私は当分の間、以前泊まっていた宿にそのまま残ることに決めた。友人は中国のどこかの富豪の息子で金には不自由していなかったが、私たちの通う学校の性質や年齢のこともあり、その生活水準は私とさほど変わるものではなかった。したがって、彼が去って私一人きりになった後も、改めて別の、もっとふさわしい宿を探し回るような手間さえかからずに済んだのである。

(GPT 4o 英訳2−1)Since there were still quite a few days before school started, I, who was in a situation where it didn’t matter whether I stayed in Kamakura or went back, decided to remain at the original inn for the time being. My friend was the son of a wealthy Chinese family and had no financial difficulties, but because of the school and his age, his standard of living was not much different from mine. Therefore, being alone, I didn’t bother to find a more suitable inn.

(GPT 4oオムニバス英訳2−1の邦訳)学校が始まるまでまだかなり日数があったので、鎌倉に残っても帰っても構わない状況だった私は、とりあえず元の宿に残ることにした。友人は裕福な中国人の息子で、経済的に困っているわけではないが、学校と年齢のせいで生活水準は私と大差なかった。だから、一人ぼっちの私は、もっと適当な宿を探す気にはならなかった。

(正式な英訳2)There were many days left before the beginning of term, and I was free either to stay in Kamakura or to go home.  I decided to stay.  My friend was from a wealthy family in the Central Provinces, and had no financial worries.  But being a young student, his standard of living was much the same as my own. I was therefore not obliged, when I found myself alone, to change my lodgings. 

問題点の解説

(1)誤訳、不自然な英語、日本語にとらわれすぎ 

(原文) 鎌倉に おっても よし、 帰っても よしと いう 境遇に いた 私は、 当分 元の 宿に 留まる 覚悟をした。

(GPT5.3) I was in a position where I might just as well stay in Kamakura as go back, so I resolved to remain for the time being at my old lodging. (今さら戻るくらいならいっそ鎌倉に留まっていたほうがましだと思われ、私は当分の間、以前泊まっていた宿にそのまま残ることに決めた)

 「いっそ鎌倉に留まっていたほうがまし」などとは、原文にはどこにも書いてない。旧バージョンのオムニバスは、不自然な英語ではあるが、ここまで誤訳はしなかった。退化したのだろうか。

 さらに言うと、もっと簡単でスッキリした言い方があるのに、忠実に訳そうとして、分かりにくい不自然な英語になっている。こんな言い方は、英語のネイティブスピーカーは絶対に言わない。正式なマクレラン訳では

 (正式な訳) I was free either to stay in Kamakura or to go home.  I decided to stay.

と、ごくシンプルな分かりやすい英語に訳され、「元の宿に。。。」の部分は省略されている。なぜなら、「元の宿」というのは、鎌倉のことなので、ここでいちいち英語で再度説明すると、冗漫な文章になってしまい、逆にストーリー展開が理解しにくくなるからだ。ここでは、「次の場面にどんどん展開していかないと読者を惹きつけることができない」とマクレランは判断したのだろう。

(2)文章の書かれた場面背景を理解していない 

 中国を、Chinaと訳してしまった。ここでは、中国地方のことなので、完全に誤訳である。古いバージョンのオムニバスでも同じことが起きた。改善されていない証拠だ。

 確かに、日本人でさえ、令和の現代では、中国人が観光で大勢訪日してくるので、「中国」と言えば、日本の「中国地方」ではなく外国の「中国」を思い浮かべる人がいてもおかしくないだろう。しかし、この冒頭部分は世界的にも有名なので、AIならば、夏目漱石の「こころ」だと見破り、中国は、国ではなく、日本の中国地方だと認識してもいいはずだ。

(3)日本語の独特の言い回しが分からない 

(原文) 学校が学校なのと 年が年なので、生活の 程度は 私とそう 変りもしなかった。

(GPT5.3) because of the kind of school we attended and because of our age, his standard of living was not so very different from mine. (私たちの通う学校の性質や年齢のこともあり、その生活水準は私とさほど変わるものではなかった)

 これは、確かに、直訳するとその通りなのだが、「学校が学校なのと 年が年なので」を、日本語でもっと分かりやすい他の表現に言い換えると、「まだ年が若いので」と言い換えられる。要するに、ここの部分は

  • 「(金持ちの息子だが)まだ若いので(貧しい)自分とあまり生活水準は変わらない」

と言いたいのだ。正式なマクレランの訳では、きちんと訳されている。

(正式な訳) But being a young student, his standard of living was much the same as my own. (しかし、彼は若い学生だったので、生活水準は私とほとんど同じでした)

となっていて、前後の文脈を汲み取って、文字として表れないパートを上手に訳している。多分、これを訳した当時(1957年)、マクレランはかなり苦労して訳したのだろう、と容易に想像され、とても興味深い。

 ここで、鋭い読者はお気づきかもしれないが、

  • (GPT訳)his standard of living was not so very different from mine. 生活水準は、私と大差なかった
  • (正式な訳)his standard of living was much the same as my own. 生活水準は私とほとんど同じ

と、単語の選択が違っている。differentを使うか、sameを使うのでは、どのようなニュアンスの違いがあるのだろうか?

 英語では否定形を避けることで、文章を分かりやすくさせるという技がある。否定形を避けることで、ポジティブな印象を与えられるし、話が論理的に進みやすいし、理解されやすい。特に二重否定は、強調など、特別な意図がない限り、できるだけ避けた方がいい。

 このような英文法を意識したのか、マクラレンは、「読者である英語のネイティブスピーカーはどう感じるか?」を優先的に考えて、原文の否定形を避け、この文脈においてより自然な英語だと感じられる「Same」を使用したのだと推察される。こういう点が、日本語と英語の微妙な違いでもある。

(4)単語の選択が適切さに欠ける 

(原文)別に 恰好な 宿を 探す 面倒も もたなかったの である。

(GPT5.3) I did not even have the trouble of looking for another, more suitable place to stay.(改めて別の、もっとふさわしい宿を探し回るような手間さえかからずに済んだのである。)

 この訳をより正確に訳すのは、正直言って、難しい。「探す面倒ももたなかった」というのは、「(他人の家だけど、一緒にいるはずの友人は帰ってしまって一人になったからと言って)宿を探す必要はなかった」という意味だ。つまり、「面倒」に隠されている気持ちは、「特に豪邸に滞在するわけでもなく、友人がいないからといって、遠慮しないでそこにそのまま滞在して良い」という意味であり、よく、「ご面倒をおかけしてすみません」と相手を気遣う時に使う「面倒」である。

 ここではさらに、「外的要素によってそういう状況になってしまった」という受け身的なニュアンスが場面背景として観察される。

 (a) 面倒を違う意味に解釈:面倒は、ここでは、「問題:trouble」ではなく、もっと遠慮を表す気持ち的な要素であり、適切な単語が選択されていない。もっとも、この「遠慮」に相当する適切な英語を探すのは難しい。

 (b) 比較級が出すニュアンスの問題:ここでは、a more suitable place(もっとふさわしい宿)と続けている。「もっと」と比較級を使って言ってしまうと、穿った見方をすれば、友達の下宿が、あたかも悪い場所であるかのような、「自分にとって、もっと素晴らしい場所(を探したい)」、とも解釈され、もっとより贅沢な場所を求めているような、なんとなくわがままなニュアンスが出てしまう。ちなみに、比較の要素は、原文にはない。

 では、どういう単語を使うのが適切なのだろうか。

正式な訳:I was therefore not obliged, when I found myself alone, to change my lodgings(したがって、私が一人になったときに、下宿を変える必要(義務)はありませんでした)。

 マクレランの英訳では、まず、比較級ではなく、シンプルにchange my lodgings(宿を変える)と表現した。さらに、obligedを使って、不可抗力であるニュアンスを表現し、日本語特有の遠慮的な気持ちを表している。obliged、のニュアンスには、「そうせざるを得なかった」という感覚が含まれる。

改善するプロンプトはあるか

1、夏目漱石の「こころ」だと明かす(前提条件を部分的に提示)

実験として、GPTに少し背景となる情報を与えてみた。夏目漱石の「こころ」の冒頭部分であることを明かし、やり直しをさせてみたところ、まだまだ不自然な英語ではあるが、1と4(a)の問題点だけは解決された。と言っても、obligedの代わりに類似語のinclinedを使用したようだが、不可抗力を表すのはobligedの方が強いので、完全に解決されたとは言い難い。

(GPT 5.3 英訳2−2 改訂版)As there were still a good many days before the school term began, and I was in the position of being free either to remain in Kamakura or to return home, I made up my mind to stay for the time being at my former inn. My friend, though the son of a wealthy man from a certain province in China and in no want of money, lived at much the same level as I did, partly because of the sort of school we attended and partly because of our age. Thus, when I was left alone, I did not feel inclined to go to the trouble of looking for some more suitable lodging.

(GPT 5.3 英訳2−2 改訂版の邦訳)新学期が始まるまでにはまだかなりの日数があり、鎌倉に留まるにせよ実家へ戻るにせよ、自分の自由で決められる立場にあったため、私は当面の間、以前泊まっていた宿にそのまま滞在することに決めた。私の友人は、中国のある地方の富豪の息子であり、金銭面で不自由することは一切なかったものの、私たちが通っていた学校の性質や、互いの年齢も相まって、私とほぼ変わらない生活水準で暮らしていた。そうした事情もあり、彼と別れて一人きりになった時も、わざわざ別の、もっと自分に適した宿を探し回ろうという気にはなれなかったのである。

2、さらに推敲を求めてみた

さらに、冗長な部分を改善するように求めた。4(b)の比較級の問題は完全ではないが、ほぼ解決され、全体的にスッキリした文章になった。しかしながら、2の中国問題は相変わらず、3の独特の言い回しについては、多少の改善は見られるが、根本的には解決されなかった。

(GPT 5.3 英訳2−3 再改訂版)There were still quite a few days before school began, so I was free either to stay in Kamakura or to go home. I decided to remain for the time being at my old inn. My friend was the son of a wealthy Chinese man and never lacked money, but because of the school we attended and our age, he lived much as I did. So, once I was alone, I saw no need to go to the trouble of finding another place to stay.

(GPT 5.3 英訳2−3 再改訂版の邦訳)学校が始まるまでにはまだずいぶん日数があったため、鎌倉に留まるにせよ実家へ帰るにせよ、私の身は自由だった。私は差し当たり、いつもの宿にそのまま留まることに決めた。友人は裕福な中国人の息子で金に困ることは一切なかったが、通っている学校や年齢柄、その暮らしぶりは私と大差なかった。したがって、彼がいなくなって一人きりになった今となっては、わざわざ別の宿を探すような手間をかける必要など、私には全く感じられなかったのである。

Geminiに同じことをさせてみた!

 Googleが開発したAI、Geminiにも同じ英訳をさせてみた。そうしたところ、なんとGeminiは、漱石の「こころ」だと最初から見破った。これには驚いた。また、1は難なくクリア。2の中国を正確に訳すことができた。3の日本語特有の言い回しは、マクレランほどではないが、まあまあだった。しかし、4(a)の遠慮感を出す表現は、少し惜しい感じがするし、(b)の比較級問題は認知できずにいた。他にも冗長な表現は多く、英訳のクオリティが特に高いかというとそうでもない。以下、結果を表示する。

This passage is from the opening of Natsume Soseki’s classic novel, Kokoro. Here is a translation that captures the reflective and slightly formal tone of the original:(この一節は、夏目漱石の不朽の名作『こころ』の冒頭部分からの引用です。以下に、原作が持つ内省的かつやや改まった調子を捉えた訳文を提示します)


English Translation

Since there were still many days left before the start of my school classes, I found myself in a position where I could either stay in Kamakura or return home as I pleased; thus, I resolved to remain at my current lodgings for the time being. My friend was the son of a wealthy family from the Chugoku region and a man with no shortage of money, but because of his status as a student and his youth, his standard of living did not differ much from my own. Consequently, even after being left alone, I felt no need to go through the trouble of searching for more suitable accommodations.

学校の授業が始まるまでにはまだずいぶんと日があったため、鎌倉に留まるにせよ実家へ戻るにせよ、すべては私の自由という状況にあった。そこで私は、当分の間は今の宿に留まることに決めた。友人は中国地方の裕福な家の出で、金に不自由することのない男であったが、学生という身分やその若さゆえに、彼の生活水準は私とさほど変わるものではなかった。したがって、彼が去って一人きりになった後も、あえて別の、よりふさわしい宿を探し回るような必要は、私には感じられなかったのである。

 全体的に見ると、Geminiの方が比較的優秀である。ChatGPTのように前提条件を教えなくてもいいし、日本独特の言い回しも認知した。だからと言って、洗練された自然な英語かと言うと、決してそこまでだと断言はできないが、少なくとも誤訳はなかった。

  さて、Geminiは、中国地方を the Chugoku regionと訳してくれた。確かに今は、日本に来る外国人も増えたし、中国をChugokuと訳すことは適切だと思う。また、その方が、日本に来て興味を持ち、日本文学にも手を出そうと思って漱石の作品を手に取る人にとっては、日本語の習得にもつながるしメリットも多いだろう。しかし、だとしても、日本に地理に詳しい人はそんなに多くはない。この訳だと、日本の一地方だとは分かるが、どの辺かは見当がつかない。

 一方で、マクレランは、中国地方を「Central Provinces」と訳した。1950年代に日本のことをどれだけの人が詳しく知っていたかを考えた時、日本の地理に疎い人に対して、大体のイメージを与えるための訳としては適切だと思う。ちなみに、中国地方は、京都と太宰府があった九州との「真ん中に位置する」という意味で中国なのだそうだ。

まとめ:AI翻訳の問題点を理解した上で使いこなせば便利な道具

 今回の検証では、以前のGPTと比べて、最新の5.3の翻訳クオリティは、同等か、少し退化したのでは? と懸念される箇所(誤訳)が発見された。前提条件を示したり、さらなる推敲を求めることで、クオリティが高まることもわかった。

 また、Geminiとの比較では、Geminiの方がすんなり多くの問題をクリアして翻訳してくれたが、全てをクリアできたわけではなかった。

 結論としては、前回と同様だ。AI翻訳の出力結果をそのまま使うのはとても危険だ。2つの言語に精通した人との確認作業が必要になる。したがって、現段階では、翻訳・通訳の仕事をヘルプしてくれ、ラクにしてくれるツールであることに違いない。しかし、レベルの高いプロの仕事を奪うレベルには達していない。特に、ここで試したような夏目漱石に代表される文学作品の英訳には向かないだろう。

 しかし、いちいち辞書を引かなくても良く、しかも圧倒的な速さがChatGPTやGeminiにはある。この速さは捨て難い。日常会話の通訳や、技術翻訳では、きっと十分使えるだろうし、複雑で、高度な内容でも、ある程度の意味だけつかめばそれで良い、との状況であれば、とても便利なツールだろう。つまり、そのリスク・デメリットを理解して使いこなすことが大切だということ。それを使いこなす知恵を人間が身につける必要がある。

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